今回は新しく出たGRⅢx 60mm Edition.....では無くて純正のテレコンレンズとレンズアダプターを使ってGRⅢxを60mmという画角で撮影する方法と実際に60mmの画角で撮影してきた感想等を書いて見たいと思います。
※当記事の内容は公式に推奨された使い方ではありません。万が一不具合が生じた場合は自己責任でお願いします。
いまさらだけどGRⅢ・GRⅢxというカメラ
現在発売されているカメラの中でキング オブ スナップシュターのカメラと言えば多くの人がGRⅢの名を上げるでしょう。
そしてGRⅢの派生モデルであるGRⅢxも40mm(35mm換算)という絶妙な画角をもったGRⅢと双璧をなすキング オブ スナップシュターだと思います。
実際私もどちらのカメラも所有していますが、両機種ともポケットに入るコンパクトさにAPS-Cサイズのセンサーと切れ味鋭いレンズを搭載し、レスポンスの速さも相まってことスナップ撮影するなら現状はこれ以上のカメラは無いのでは?と感じています。
ちなみに持ち出す時はGRⅢ・GRⅢxを共にカメラバッグに入れて出かける事が多いですが、撮影枚数を見ると8:2でGRⅢxの方が多いので私的にはGRⅢxの40mmという画角がしっくりきているのだと思います。
GRⅢx+テレコンバージョンレンズGT-2
そんなGRⅢxですが純正のテレコンバージョンレンズ GT-2を使用すれば75mm・107mm(共に35mm換算)という画角で撮影することができます。
GRで中望遠撮影ってだけで楽しそうではあるのですが、困ったことにテレコンレンズを取り付けるレンズアダプター GA-2の仕様で取り付けると自動的に1段クロップされた状態になってしまいます。
テレコンバージョンレンズGT-2の使用感や作例等は別記事に詳しく書いてますのでそちらでご確認ください。
自動的にクロップする正確な理由はメーカーであるRICOHからはアナウンスが無いのでわかりませんが画角の変化の無さからなのか画質の面からなのか。。。でもユーザーの選択肢として残してくれていても良かったのになぁと上の記事を書いた当初は感じていました。
GRⅢx 60mm Editionとは
そんな事を感じていたのも忘れていた最近の事(最近は年のせいか本当に物忘れが酷い)私がよく参考にさせて頂いている方の動画で気になるものを見ました。
「あれサミュエルさん今テレコン使って60mmっていってなかった?」
ということで偉そうに記事を書いていますが私のオリジナルでは無くて他人の真似をしてみただけです、すみません。
GT-2 Hack 60mm Editionの作り方
それではGRⅢx 60mm Editionを作って行きましょう。まずは用意するものですが
- GRⅢx(GRⅢx HDFでも可)
- テレコンバージョンレンズ GT-2
- レンズアダプター GA-2
- パーマセルテープ(他のテープ等でも代用可)
となります。パーマセルテープを持ってなければ他のテープでも大丈夫だと思いますが、一巻有れば何かと便利なのでこの際購入するのもありだと思います。
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それでは実際にGRⅢx 60mm Editionを作っていきます。
まずレンズアダプターを本体側を上にして電子接点が見える様に置きます。
次にパーマセルテープを電子接点を隠せる大きさにカットします。
GA-2の電子接点部分に先程カットしたパーマセルテープを貼り付けます。
そしてGRⅢxに先程テープを貼ったGA-2とGT-2を取り付けます。
以上です。
いやー簡単でしたね、作り方なんて大層な事を書いてますが要するに電子接点をテープで隠しただけですね。手先が器用な人なら3分クッキングより早いと思います。
注意点としてはパーマセルテープがレンズアダプターの外周より出ない様にしましょう。外周面が面当たりするのでテープの厚みと言えどもあまりよろしくないと思います。
それと感の良い人なら気付いたと思いますが、「初めから電子接点のないサードパーティのレンズアダプターならテープ貼らなくても良いのでは?」と。
たしかにテープ無しでも同じような事ができると思いますが、サードパーティ製にはロック機構が付いてない物が多いのでオススメはしません。
テレコンバージョンレンズGT-2自体がそこそこの重さが有るので、もし外れてレンズを落としてしまったら。。。。1000円ちょっとの差は安心料だと考えると高くないと思います。
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60mmという画角で実際に撮ってみた
60mmという画角ですが分かり易い様にイメージ図を作ってみました。
写真が40mmで撮影しているのでそこから標準域と言われる50mmを越してもう一歩望遠よりに踏み込んだ画角と言えるでしょうか。
同じような画角のレンズとしてはニコンのMicro NIKKOR 60mm等が有名ですね(ニコンはマクロと言わずマイクロって名前ですね昔から)。他にもタムロンが60mmマクロを出していましたね。
最近のミラーレス用のレンズでいえば少し望遠よりになりますがSIGMAから65mmのレンズが発売されていますね。なかなか高評価なようで一度使ってみたいです。
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では実写での比較ですが上の写真が60mmで撮ったものになります。そして同じ場所からテレコン無しで撮ってみると
40mmだとこんな感じに写ります。標準50mmより構図が整理し易く、かと言って中望遠ほど圧縮されていない中々に面白そうな画角だと感じました。
子供達との散歩でも付かず離れずの距離で撮影できるので何時もと違う1枚が撮れるような気がします。あまり望遠寄りだと子供と距離が離れすぎてちょっと心配になるのでちょうど良い距離ですね。
眼前の画を切り取るという感覚はGRⅢxの40mmよりも撮っていて感じるので、この距離感が好きなら常用使いできると思います。まぁコンパクトというGRの強みをディスポイルしてしまいますが。
画質面に関しても特に問題に感じることもなく、むしろ強制クロップされていないのでGRⅢ本来の2424万画素を担保できているのが嬉しい所です。
寒気の影響で晴れの日でもスカッとした日が少なく、雲が多めの写真が多いのはご了承ください。
60mm Editionでの使用では電子接点を使っていませんが本体のクロップ機能を使って従来通りの75mm・107mmでの撮影も勿論可能です。実写を見る限りクロップでの撮影もこれといった不具合は無いと思います。
GRⅢxを60mmで使うときの注意点
以下撮影していて気付いた注意点を書いておきます。ただし厳密に撮り比べていないので現段階ではGT-2を60mmで使用した影響なのかは断言できません。
シチュエーションによってはフレアが出る
たまたまかもしれませんが逆行気味での撮影でフレアが出ることが多いような気がします。
今までGRⅢxで撮影していてこんなに大きなフレアが出たことが無いのでちょっと驚きました。これがGT-2を60mmで使用する弊害だとすれば強制的にクロップ状態になる仕様にしたメーカーの意図が読み取れる気がします。
少しアングルを変えると消えるので微妙なさじ加減なのかもしれません。
レンズビネットが少し強い
私はもともとビネット(周辺光量落ち)は嫌いではなく本体設定にある周辺光量補正も常にOFFにして撮影するのですが、そんな私でも少しビネットが強いかなと感じる事がありました。
GT-2の設計がGRⅢxの画角を33mm(換算50mm)にクロップした状態で最適化されていて、60mmで強引に使うとイメージサークルが確保できないのが原因かもしれませんね。
どうしても気になるようなら周辺光量補正をONにするともう少しマシになると思います。
感想・まとめ
今回はGRⅢxを純正テレコンバージョンレンズGT-2を使って60mmで撮影する方法を書いてみました。
幾つか気をつける事もありますが、簡単に何時もと違う画角のGRで撮影できるので既にGT-2をお持ちの方は勿論のこと、GRⅢxユーザーの方で望遠寄りの写りが好きな方は試してみたら楽しいと思います。
ただ冒頭にも書きましたが、今回の記事の内容はメーカー公証の使い方ではないので、記事の内容の使い方による不具合等の責任は筆者は一切負わないので自己責任でお願いします。
そして来年いよいよ登場が噂されている『GRⅣ・GR monochrome』。
一体どんなカメラになるのか楽しみで今からもうソワソワしています。同時発売で『GRⅣx』なんて出たら大変な事になるので今から金策に走らねば。。。。。
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