今回は以前からDJI公式HPでラインナップはされているけど購入できなかったアクセサリー『Osmo Action FOV ブーストレンズ』が購入できるようになったので、実際に使用した感想等を書いてみたいと思います。
FOV ブーストレンズって?
『Osmo Action FOVブーストレンズ』(以下ブーストレンズ)はAction5に取り付けることで画角を182°まで広げられるワイドコンバージョンレンズです。
ブーストレンズを使用しない標準レンズと比較して、FOV(視野角)の幅が26%、高さが24%増加した映像を撮ることができるワイドコンバージョンレンズのようなものになります。
ただし後で詳しく書きますが、撮影モードによってはそこまでの画角の広がりが無い場合もあります。
外観と取り付け方法
届いた段ボールは「何も入ってないんじゃない?」てぐらい軽く、開けてみると小さな箱が1つ入ってました。
ブーストレンズ本体は直径4cm・厚み2cm程のシリコン製の2つのカバーにサンドイッチされた状態で入っています。
パカッ!っと開けるとレンズとご対面。
前玉は大きな凸レンズになっているので取り扱いに少し気を使いそうです。
取り付け方法は標準でついているレンズカバーを外して(ネジ式なので左に回せば外れます)ブーストレンズをねじ込むだけです。
正しく装着できていれば5mの防止機能を備えているようです。装着時に赤いパッキンにゴミが付着していないかを確認するのを忘れずに。
取り付け自体は至極簡単ですが、レンズも大きくパッキンが剥き出しになるので余り屋外ではやりたくない作業ですね。
レンズを取り付けた後は設定画面でFOVブーストレンズの項目を忘れずにONにしましょう。ONにすることで本体側で何かしらの補正をしているようです。
設定が完了すると画面に「WIDE」のアイコンが表示されます。
FOVブーストレンズ使用時の撮影設定
『ブーストレンズ』使用時のブレ補正ですが未使用時と選べる項目が違うので注意が必要です。
標準 | ブーストレンズ | |
---|---|---|
補正無し・off | 超広角・広角・標準 | ◯ |
RockSteady | 超広角・広角・標準 | 超広角・広角 |
RockSteady+ | 超広角・広角・標準 | ☓ |
Horizon Balancing | ◯ | ◯ |
表にあるようにブーストレンズ使用時は「RockSteady+」が使用できません。RockSteady使用時も標準が選べません。ぶれ補正無しで撮影することはできますが、その場合も画角を選ぶことができず標準画角のような比較的狭い視野角になります。
その他トラッキングモードとスローモーションも使用することができないので注意が必要ですね。
画角比較
『ブーストレンズ』を取り付けることでAction 5ProのFOVを182°まで拡張することができます。ですが 先ほど書いたように撮影モードによって多少の違いがあるようなので確認していきたいと思います。
動画からの切り抜きになりますが、ブーストレンズ使用時の一番広い画角にあるRockSteady超広角です。画角は35mm換算で7mmになるようです。
続いてRockSteady広角です。画角は換算で9mmです。
最後にブーストレンズ使用時の一番狭い画角になるHorizon Balancingの映像です。こちらで換算15mmになるようです。
比較の為にブーストレンズ未使用の状態の画像も上げておきます。こちらRockSteadyの超広角。
ブーストレンズ未使用でRockSteadyの広角。
ブーストレンズ未使用で標準。
ブーストレンズ未使用でHorizon Balancing。
続いて比較用にブーストレンズ使用時と未使用時の画を並べてみました。
まずはRockSteady超広角の比較から。今まで11mmでも十分広いと感じていましたが、やっぱりブーストレンズ使用時の7mmはインパクトありますね。ブーストレンズ有り無しで1.57倍ぐらいの違いがあるようです。
続いて広角比較。広角になるとその差は1.33倍になります。
最後にHorizon Balancingでの比較。Horizon Balancing使用時は1.13倍にまで差が縮まります。
ちなみに、ブーストレンズ使用時のHorizon Balancingと未使用時のRockSteady標準がほぼ同じ画角なります。
実際に使ってみて感じた事
先ほど上げた画角の比較で分かるようにブーストレンズの視野角の広さを活かすためにはRockSteady超広角or広角で使うのが良いかと思います。未使用時との違いが大きくブーストレンズの恩恵を感じやすいですね。
ただ私のAction5の使用目的は家族のVlog撮影が殆どでアクションカムが活きるアクティビティな撮影をすることは殆どありません。
では『ブーストレンズ』購入は失敗だったかといえばそうでも無いです。
Horizon Balancingでの撮影をすることが多い私は日頃から「Horizon Balancingでもう少し広く撮影できればなぁ」と思っていたので、僅かな差ですが画角が広がるのは有り難いです。
POV撮影も全体を捉えやすくネックマウント使用の撮影が多い私はもっぱら『ブーストレンズ』を付けっぱなしにしています。
防水機能も担保されたままなのも頼もしく、子供たちと出かけても気にせず撮れるのが嬉しいですね。走ったり隠れたり、急にカメラに突撃してきたり水を掛けられたり、子供たちと遊びながら撮るのって結構なアクションしていると思います。
感想・まとめ
今回は『Osmo Action FOV ブーストレンズ』を購入したので暫く使った感想と画角の比較を書いてみました。
いまの所は非常に満足していてAction5に付けっぱなしでいいかなと考えているのですが、いかんせん前玉が凸レンズなので何時か傷つけてしまいそうで怖いです。
ちなみにシリコン製のカバーは少しの力で外れてしまうので余りあてにできませんし、屋外でいつの間にか落として紛失してしましそう。
3Dプリンターを使ってPTUフィラメントあたりでもう少し外れにくいカバーを自作しようかなと考え中です。