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中年オヤジの趣味と備忘録ブログ 

S1RⅡを1ヶ月使ってみて 良かったところ・イマイチなところ

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早いもので『S1RⅡ』が手元に来て早1ヶ月、今回はLUMIXのフラッグシップカメラである『S1RⅡ』を1ヶ月使用して感じた良かったところ・イマイチなところを個人的な意見になりますが書いてみたいと思います。

『S1RⅡ』について詳しく知りたい方はこちらもご参考ください

 

前置き

感想を書く前に私の使用状況といいますか、前提としてあくまで素人の週末カメラユーザーであります。撮影対象は家族が6割で2割は個人的なスナップ撮影、残りはブログ記事の為の撮影になります。

高度な技術や知識が必要なスポーツ撮影や野鳥撮影、またはモデルさん等を撮るポートレート撮影やスタジオ撮影等は、この記事の内容には含まれておりませんのでご了承ください。

 

良かったところ

ではまず『S1RⅡ』を1ヶ月使用して良かったと感じたところを書いていこうと思います。

  • 静止画が美しく、トリミング耐性が高い
  • S5Ⅱ比でISO6400までなら高感度耐性は互角
  • 動画性能も高く電子手ブレ補正クロップレスが良い
  • 静止画・動画と別々のカスタム登録ができる
  • 実際に使ってみると良いサイズ感
  • 静止画メインで使う分にはバッテリー持ちは悪くない

いまのところ、ざっとあげるとこんな感じになりますかね。では1つずつ見ていきましょう。

 

静止画が美しく・トリミング耐性が高い

まずはカメラとしての基本性能である静止画の性能ですが、これは発売前に予想していたより良い感触です。

『S1RⅡ』は私のそこそこに長いカメラ趣味の中で初めての高画素機になるのですが、まず感じたのは「S1・S5と比べて線が細く、繊細かつデティールの情報が豊富で美しい」でした。

上の写真でもフォーカスのあっている桜の花びら一つ一つまで詳細に写してくれています。

まぁ実際にS1・S5の約2倍の画素数なので当たり前といえばそうなんですが、今まで高画素機等は不要と考えていた自分の考えが変わったのは確かです。

そして高画素の恩恵はなにもハイスペックなレンズ装着時だけではなく、お値段的にリーズナブルなレンズで撮影した場合でも違いを感じることができました。

この写真も拡大すると遠くのビルの部屋1つ1つまで撮れています

何も高画素機を購入したらレンズにも投資をしなければいけない、何てことは無いと個人的には感じました。

では実際に2400万画素のS5Ⅱとどう違うのか、実際に同じレンズ・同じ設定で撮り比べてみました。

 

両カメラともWB:Autoで撮ったけどS5Ⅱは若干青に転んでる?

どうでしょうこの『S1RⅡ』の精細な画は.......ってこんなリサイズしたブログの写真じゃわからないですよね。

撮影したJpegやRAW画像を大きなモニターで見比べると違いは分かるのですが、それって写真を撮る最終目的ではないですね。

個人的にデジカメで撮った写真の最終アウトプットはというと、家族写真は2Lサイズでプリントしたりその他の写真はブログで使用したりSNS等に上げたりしていますが、そのどちらもリサイズありきのアウトプットで、大きなPCモニター等で鑑賞するような高画素機の恩恵を感じにくいかもしれません。

「じゃあやっぱり高画素機ていらへんのちゃうの?」と高額なカメラを購入してご立腹の嫁さんに突っ込まれそうですが、違うんですよ奥さん撮れる写真の精細さ以外にもトリミング耐性も高いんです。

 

トリミングした画像を比較してみる

APS-Cサイズにトリミングしても約2215万画素

APS-Cサイズにトリミングして約1200画素

APS-Cサイズにトリミングしても約2215万画素

APS-Cサイズにトリミングして約1200画素

比較用の写真をAPS-Cサイズにトリミングしたものが上の写真になります。『S1RⅡ』はこのサイズにしてもまだ約2215万画素残っている計算になり、対してS5Ⅱは約1200万画素程度になります。

1.5倍にトリミングしても2000万画素以上あればA3サイズにプリントしても大丈夫だと思うし、現像時に余裕がでるので後で大胆な構図調整も可能だと思います。

けどこうやって見るとS5Ⅱのトリミング後も十二分に綺麗ですね、1200万画素あればA4サイズは余裕でしょうか。

 

高感度耐性がS5Ⅱと比べてISO6400までは同等

一般的には高画素になるほど高感度耐性が低くなるとされていますが、『S1RⅡ』を1ヶ月使用した感想では従来機のS5Ⅱと比べても低照度に弱いという印象はありません。

こちらも実際に撮り比べてみました。

上の写真は先程と同じく同設定でISO6400で撮影したもので、ぱっと見の印象でも違いは感じ無いと思います。続いてこの写真の一部を拡大したものが下になります。

どうでしょうか?どちらの切り出し画像も気になるノイズは無くISO6400は同等と言えると思います。

続いてもう1段上げてISO12800で比較したものがこちらになります。

こちらの写真もぱっと見ではそこまでノイズ目立たず違いも分からないですね、では拡大して見てみましょう。

拡大してもそこまでの差はないですが、よく見ると暗部のノイズが若干ですがS5Ⅱが少ないように見えます。

それにしても2400万に対して4430万と画素数にして倍になるセンサーを搭載してこの差なら大健闘と言っても良いのではないでしょうか。

 

動画性能も高く、電子手ブレ補正のクロップレスが良い

初代のS1Rは完全にスチルに特化したモデルであった為か、動画性能においてはS1・S1Hに比べてもう一つな所があったのですが、今回の『S1RⅡ』は動画画性能においても出し惜しみなしの性能になっています。

LUMIX初の8K動画が撮影できたりApple ProRess RAWが撮影できたり、4K120Pがほぼノンクロップで撮影できたりと、動画に関しても現段階でのLUMIX Sシリーズにおける最高スペックだと思います。

そして私が個人的に1番気に入ったのが今回から追加されたクロップレス・電子手ブレ補正です。

もともと手ブレ補正には定評があるLUMIXのミラーレスカメラですが、広角域で歩き撮り等をするときにどうしてグニャグニャと画面が揺れる俗に言う「コンニャク現象」が起きていました。

そこでそれを抑える為に電子手ブレ補正が色々と強化されてきたのですが、その仕組み上どうしても画角がクロップされてしまいます。

そしてこのたび「S1RⅡ」で初めて登場した新機能であるクロップレス・電子手ブレ補正ではその画角変化無しで文字通りにクロップレスで電子手ブレ補正を利かす事ができます。

従来機のS5Ⅱと比べてどのくらい違いがあるのか、また実用性があるか色々と撮影して動画にしてみたのがこちらです。

少しナレーションも入れてみましたが、相変わらず胡散臭い関西弁になってますね。。。

動画を見ていただければ分かるようにコンニャク現象を抑えつつ、画角も確保できるという素晴らしい機能ですが注意点が幾つか。

動画内でも言及していますが

  • 電子手ブレ補正のブレ補正としては1番効果が低い
  • 撮影条件等によっては周辺光量落ちや補正効果が十分に発揮できない
  • LUMIX S/S proレンズ 使用時に限る

以上の点を少し頭の隅に置いて使われるのが良いかと思います。とくにレンズの制約はLマウントアライアンスの魅力が発揮できないので、開発陣の皆さんどうか他のアライアンスのレンズでも機能を使えるようによろしくお願いします。

 

実際につかってみると良いサイズ感

発表当初は「S5Ⅱとほぼ同じボディってどうなの?」と感じていましたが、やはり小型なボディは取り回しが楽です。

手に入れた当初はS50mmやS100マクロを装着して楽しんでいましたが(これらのレンズも十分に小さいです)、最近は18-40mm/F4.5-6.3をつけて持ち出すのが非常にコンパクトでお気に入りです。

この組み合わせだとハイブリッドズームを効かせれば80mmまで稼ぐことができ、18-80mmとなんとも使い勝手のよいコンパクトな組み合わせになります。

スナップ撮影やブログの記事ならクロップズームの撮って出しで十分使えるかと。

もちろんS24-105mmF4などのレンズを装着してもバランスが良く、ボディの軽さもあって取り回しがS1系に比べて随分楽です。

そしてシャッターのフィーリングも当初はサイズの小ささから初代S1シリーズと同じシャッターユニットではなくS5ベースのシャターを改良していると見て心配しましたが、実際に使いだしてみて今はそこまで気にならず、むしろ心地よく感じます。

S5Ⅱのシャッターフィーリングは何故か未だに好きになれないのに(S5Ⅱユーザーの方ごめんなさい)何故だろ。S1RⅡの方が少し反動が少なく上品な感じだから?

 

静止画・動画と別々のカスタム登録ができる

今回から静止画・動画モードの切替スイッチが付いたことによってカスタム関連の設定も別々にできるようになっています。

最初は戸惑っていたのですが、この切り替えスイッチ慣れてくれば色々と便利です。

私の今までの使い方ではC1に動画設定を登録しC2に静止画設定を登録してモードダイアルのC1~C2を切り替えて静止画・動画と撮影していました。

今回の「S1RⅡ」はC1の動画設定・静止画設定と別々にできるので、C1にリアルタイムLUTで動画設定・同じくC1に違うLUTを適用した静止画設定にしたりと、使う方のアイデア次第でカスタム性が凄く広がると感じます。

最近は家族の動画はMP4で十分だなと感じてます

カスタムモード以外にもFnボタンの設定も静止画・動画別々にできので、とんでもないカスタマイズ性を秘めたカメラですね。


静止画メインで使うとバッテリー持ちはS5Ⅱと同じ位

これはまだはっきりと言えませんが、静止画をメインで使った感じではそこまでバッテリーの減りが早いとは感じていません。

静止画メインでたまに動画を撮る位で半日~1日持ち出して200枚位撮影してもバッテリーが半分減るかどうかです。

まぁこれは個人の使い方や設定によりますし、まだまだ私も使い始めたばかりなので断言はできませんが、動画撮らなければそこまで燃費が悪い感じはしません。

そう、動画を撮らなければ。。。。。。

 

イマイチなところ

続いて1ヶ月使用してイマイチなところを書いて見たいと思います。

  • AFが思ったより信用できない
  • EVFの見え方があまり好きではない
  • 全面RECボタンがつい当たってしまう
  • たまにプチフリーズする
  • フラッグシップ感があまりない
  • ボタンイルミネーションは欲しかった
  • 動画を撮るとバッテリーの減りが早い

ざっと上げると以上の7点です。「おいおい、良かったところより1個多いじゃねえか」と自分でも書きながら思いました。では1つずつ見ていきましょう。

 

AFが思ったより信用できない

これは全てにおいてでは無いのですが、人物認識を入れて子供達を撮っていると認識はしているのに撮影するとフォーカスを外している事がよくあるような気がします。

写真はお題とはまったく関係ありません

もとからそこまでLUMIXのAFに信頼を置いてはいなかったけど(失礼だな、S5Ⅱ以降は良くなりました)「流石にフラッグシップ機は一味違うだろ?」と甘い期待と寄せていたのですが従来通りのAFのような気がしています。

まぁ私程度の撮影ならそこまで支障はないので良いのですが、スチルのフラッグシップカメラだからAFが特別凄いという印象は今のところありません。

 

EVFの見え方があまり好きではない

これは以前の記事でも書きましたが同じドット数のEVFを持っているS1と比べても見え方が違います。

S1と比べて何かトゲトゲしいというか派手というか、老眼の始まった目にはあまり好ましい見え方ではないと個人的に感じています。

やはり駆体のサイズの制限で光学系が違うのでしょうかね?それともチューニングの問題なのか?

チューニングの問題なら設定でEVFの見え方「老眼」を是非ファームアップでお願いします。

 

全面のRECボタンがつい当たってしまう

これは「S1RⅡ」だけでは無く以前所有していたGH6もそうだったのですが、あれ当たりません?

S1のときはボタンではなくスイッチだったので当たってしまって誤動作は無かったのですが(あれはあれで使い勝手でいうと。。。。)、個人的にどうもこの全面RECボタンはつい当たってしまう誤動作が多いです。

REC開始以外に設定しても結局当たってしまうと鬱陶しいので結局今はOFFにしています。ただでさえS1より全面Fnボタンが1つ少ないのにこれでまた1つ。。。。。。。

 

 

 

たまにプチフリーズする

私の「S1RⅡ」は1ヶ月使った中で何度か怪しい挙動がありました。主に撮影後のプレビューを見ている時が多かったような気がしますね。

写真とお題は全く関係ありません

いつどんな時かは限定できませんが、1~2回プチフリーズしたので電源をOFFにしてもまだ画面が付いていることもありました。

まぁこのあたりはユーザーのフィードバックを収集してファームウェアで改善してくると思うので長い目で見ましょう。

 

フラッグシップ感があまりない

これは良いところで上げたサイズ感の裏返しになりますね。コンパクトに仕上げてきたカメラなのは良く理解できるのですが、なにか「フラッグシップカメラを持っているワクワク感」があまり感じられないカメラだなと1ヶ月使ってみて思いました。

もしかしたらそれはほぼ同じ見た目(細部はS5Ⅱよりも質感が上なのは確かです)の「S5Ⅱ」を既に所有しているからかもしれませんが、すくなくともS1の時にあった所有感はあまり感じないですね。

カメラは道具なので成果物が大事なのは理解できるのですが、アマチュア故にこういった所有感というか実際にそのカメラの見た目や手に持った感じも大事だと思います。

サイズは小さくなったけどチルトフリーバリアングル液晶は凄く便利

あとフラッグシップ感とは関係ないですが、LUMIXあるあるで今回も電源の位置が違います。

これも慣れも問題だと思うのですが、何故かONの時は違和感ないのにOFFにする時にいつも戸惑うのは私だけ?スイッチの部分とON/OFFの表示が円周方向に少しずているからなのかな、まぁ少ないスペースで色々と配置の苦労もあったのだと理解はできます。

 

ボタンイルミネーションは欲しかった

これは上で書いたフラッグシップ感と被りますが、S1に有ったボタンイルミネーション機能がありません。

私自身めったに使わないのですが、やはり暗い場面でカメラの設定等を行う際にはこの機能があれば凄く便利です。

万人が使う使わないは別にして「こんな事もできるんだ、このカメラ」っていうのがワクワクを感じるカメラに繋がると思うのですが、LUMIXの開発陣の皆さん如何でしょう。

ていうか、ボタンイルミネーション機能って他メーカのカメラには付いてますよね。

 

動画をとるとバッテリーの減りが早い

発売キャンペーンがバッテリーと充電器のセットだったので嫌な予感はしていましたが、動画をメインで使うとみるみるバッテリーが減っていきます。

写真とお題はまったくもって関係性はありません

GWの前半にクロップレス・電子補正を使用してVlogを撮ってみようと子供と1日撮影に出かけたのですが、4K30PのMP4でほぼクロップレス手ブレ補正をいれて撮影してみてバッテリー2個が空になって3個目に交換しました。

どうも他の人の検証ではこの「S1RⅡ」は4K撮影時も8Kからのオーバーサンプリングのようのなで電力消費量はS5Ⅱの4K撮影時よりも多いと考えらます。

キャンペーンは「バッテリー1個予備に上げるからこれでしのいでね」ってメーカーの優しさですね、たぶん。。。。。

 

感想・まとめ

今回は『S1RⅡ』を1ヶ月使ってみて良かったところ・イマイチなところを書いてみました。

改めて良い点・イマイチな点を書き出して見て振り返ると、個人的な満足度は。。。。。

70点!

ってところでしょうか。厳しい点数に見えるかも知れませんが、既存のLUMIXユーザーとして結構甘めな採点のつもりです。

6年ぶりのフラッグシップとして既存のS1系ユーザーとS5系ユーザーのフィードバックを取り入れ、そして新しいユーザーを獲得する為に今の時代に求められているミラーレス一眼カメラの形を上手くまとめ上げた意欲作なのは間違いないです。

ただ細かいところでもう少しS5系との違いを見いだせたらフラッグシップ機として魅力が増したのではという印象を感じたのも事実です。

ハードウェアは無理でもソフトウェアはファームアップに定評のあるLUMIXなので、『S1RⅡ』も今から一段と完成されて魅力増していくと思います。

ですので色々と書きましたが、これからもこのLUMIXのフラッグシップカメラである『S1RⅡ』を愛用していこうかなと考えています。

 

出てくる画は間違いなく一級品です。

寄れないけど写りは素晴らしい、リーズナブルな50mm。

マクロとしても中望遠しても良いレンズです。
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