先日『GRⅣ』が開発発表され色々なメディアで反響が多かったようですが、かくいう私も待ちに待った吉報でわくわくさせられたニュースでした。
今回はGRⅢ・GRⅢx・GRⅢHDF・GRⅢxHDFと購入してきたGRユーザーの私が、改めて『GR』というカメラの魅力を考えてみました。
- コンパクトな軽量ボディでどこへでも持ち出せる
- GRレンズの写りが素晴らしい
- コンパクトでもAPS-Cの大型センサーを搭載している
- カメラ内RAW現像が充実している
- HDFやアクセサリーなどをあわせると実はバリエーションが豊富
- GRをメインカメラにできるのか
- 感想・まとめ
コンパクトな軽量ボディでどこへでも持ち出せる
私のなかでGRの魅力といえばまず思い浮かべるのが、そのコンパクトで軽量なボディサイズです。
バッテリー・SDカード込みで約254gなコンパクトなボディはカバンの隙間やポケットに収まるので、場所を問わずとりあえず『GR』を持っていこうという気にさせてくれます。
小さくて軽いので登山のお供として私はよく持ち出します。
取り出すのも楽で電源ONから撮影開始までの時間が早いので「あ、いいな」と思ったらサッと撮れて、登山のリズムを崩さないで済むので重宝しています。
あ、でもバッテリー持ちは悪いので予備の用意は忘れずに。
GRレンズの写りが素晴らしい
GRの歴史を振り返ればフィルム時代の『GR1』にまでさかのぼりますが、その当時から4群7枚構成の高性能なGRレンズはその描写力で高い評価を得ていました。
ライカマウント用に交換レンズとして販売されていた事もあるというんだから、GRレンズの高い性能がよくわかりますね。
ボケも綺麗で換算40mm相当のレンズを搭載しているGRⅢxなら虫のマクロ撮影も撮れちゃいます(写真はクロップモードで撮影しています)。
少し絞ればコンパクトカメラとは思えない繊細な写りに、何度「おぉ!」と驚かされたかわかりません。
コンパクトでもAPS-Cの大型センサーを搭載している
どこかで目にしたのですが、最近は巷でオールドコンデジのブームが来ているとかいないとか。
そんなコンパクトデジカメの現行ラインナップでAPS-C以上の大型センサーを積んでいるものは数機種だけです。
現行機種でAPS-Cセンサー搭載のコンデジは『RICOH GR』シリーズと『FUJIFILM X100』シリーズになりますね。そしてフルサイズセンサー搭載は『LEICA Q』シリーズだけかな。
そして上記の大型センサーを搭載したコンデジの中で断トツで小型なのが『GR』シリーズになります。
そうコンパクトだけど写りはデカいんです。
その恩恵は大きく、大型センサーが出す諧調の広さと暗所性能を手軽に持ち運ぶ事ができます。ポケットに入るAPS-Cセンサーカメラって凄くないですか?
カメラ内RAW現像が充実している
私はGRⅢで撮影する時は常にJPEG+RAWの記録形式にしています。本当はRAWだけでも良いのですがメモ代わりに撮る時もあるので一応JPEGでも撮ってます。
そして撮影後に良いなっと思った写真は後でじっくりカメラ内RAW現像して画作りをして楽しんでいます。
たとえば上の写真はイメージコントロールのスタンダードで撮ったJPEG画像ですが、同時に撮ったRAWデータでカメラ内RAW現像すると。。。。。。。
こんな風に好みの色合いに画作りを追い込めます。イメージコントロールをネガフィルム調にしてWBを調整とパラメーターを少し弄ったのですが、結構ガラッと印象が変わりますよね。
上の動画の写真はすべてカメラ内現像したものになっています。
その場でJPEGの決め打ちも楽しいですが、カメラ内現像を覚えるとお気に入りの一枚をどんな感じに仕上げるか、撮影後にも楽しみができるのでおススメです。
HDFやアクセサリーなどをあわせると実はバリエーションが豊富
GRといえば28mmと誰もが思い浮かべると思いますが、実はアクセサリーやHDFバージョンなど撮れる画や画角のバリエーションが豊富なんです。
伝統の28mm搭載 『GRⅢ』
まずは誰が何と言おうとこの画角、28mmですよね。ほんとの事を言うとGRⅢを購入したての頃はありきたりの画角な気がしてあまり好きじゃなかったのですが、いまはどうしてGRが28mmなのかが何となく分かる気がします。
GRⅢで撮った写真をまとめた動画です。
標準域の40mmレンズを搭載した『GRⅢx』
そしてその登場に誰もが驚いたGRⅢの派生モデルのGRⅢx。35mm換算で40mmのレンズを搭載したこのモデルは、標準域を愛用するユーザー達に広く受け入れられ、28mmレンズ搭載のGRⅢと人気を二分する機種になりました。
もともと一眼レフ時代から標準域のレンズが大好きな私はこの40mmという画角に見事にはまり、GRⅢxにぞっこんになったのは言うまでもありません。
Highlight Diffusion Filterを搭載した特別モデル『GRⅢHDF・GRⅢxHDF』
そして次に登場にしたのが「HDF(Highlite Diffusion Filter)」を搭載した特別仕様モデルの『GRⅢ HDF・GRⅢx HDF』です。
日中にHDFをオンにして撮影するとシチュエーションによっては少々あざとく見える時もありますが、結局『GRⅢ HDF・GRⅢx HDF』共に購入してしまうぐらい個人的には気に入っています。
過去記事にもレビューを書いているのでご参考ください。
コンバージョンレンズで画角を変える
ところでGRといえば28mmか40mmの画角しか選択肢がないと思っていませんか?
いえいえ、コンバージョンレンズを使えば魅惑の広角21mmと望遠75mmの画角で撮ることができるんです。
こちらも過去記事でレビューしているのでご参考ください。
テレコン・ワイコン共に性能とビルドクオリティがとても高く、一眼カメラの交換レンズのような品質です。ただその分重たく嵩張るので、GRの武器であるポケッタブルなサイズ感がトレードオフになってしまうのがデメリットですね。
GRをメインカメラにできるのか
GRの魅力に触れると、「これほど素晴らしいカメラなら、大きく重たいミラーレス一眼は手放して、GRをメイン機に据えるのも良いのではないか」と考えた方も少なくないと思います。実のところ私もその一人で、少しばかりその誘惑に駆られた経験があります。
しかし、私はいまでもGRに比べて大きく重たいミラーレス一眼を所有していて、実際に使っています。
まぁここでいうメインカメラのメインが何かによると思うのですが、私の結論は「GRだけでは困る事があるかな」と考えてGRだけに絞るのはやめました。
私のカメラの使用目的は主に家族の撮影と趣味のスナップ撮影です。この撮影に限ってはGRだけでも大丈夫、というか今でもGRメインで撮っています。
しかしブログ記事の為の撮影やイベント事の撮影となるとやはりGRではシステムが弱いんですよね、ストロボ関係や望遠ズーム等々。
なのでもし、GRを購入してGRだけで撮っていこうと考えている人は自分の撮影スタイルと被写体をよく考えて決められた方がよろしいかと思います。
GRが素晴らしいカメラである事は間違いないのですが、何でもかんでも撮れるカメラでは無いかなと個人的には考えています。
感想・まとめ
今回は『GRⅣ』の発表を見て、改めて自分なりに『GR』というカメラの魅力を考えてみました。
ここでは書かなかったですが他にもモノクロの設定が豊富であるとか、起動が早く一瞬のシャッターチャンスを逃さないとか、GRをGRたらしめる魅力はまだまだ沢山あります。
気になる方は是非一度手に取ってもらえれば、その魅力に惹かれると思います。最近は量販店でも展示して無いから難しいけど。。。。
そして新しく発売される『GRⅣ』がどんなカメラになるのか心躍らせながら、秋までGRⅢでたくさん写真を撮っていきたいと思います。『GRⅣ』が発表・発売されても『GRⅢ』の魅力が無くなるわけでもないですからね。
そして願わくは、現状の『GR III』が抱えるような品薄状態が解消され、より多くの写真愛好家の手に届くことで、『GR』が持つ唯一無二の魅力が、さらに幅広い層に深く浸透することを期待しています。