発売からずいぶんと立ちますが、最近ますます観光地や街中で見かけることが多い人気Vlogカメラの『DJI Pocket3』。
人気商品だけあって現在沢山のアクセサリー類が発売されていますが、光学フィルターで有名なNiSiからDJI Pocket3用のフィルターセット『NiSi Professional Kit』が発売されたので今回は試してみた感想を書いてみたいと思います。
- NiSiってどんな会社?
- DJI Pocket3用『NiSi Professional Kit』を詳しくみる
- 可変ND True Color ND VARIOの性能を見てみる
- Black Mist フィルターを効果を見てみる
- True Color CPLを使ってみる
- 使っていて気づいた注意点
- 感想・まとめ
NiSiってどんな会社?
まず「NiSi(ニーシー)」というメーカーですが、2005年に中国の珠海市で光学製品の研究開発所として設立された会社です。そして創業以来、一貫してカメラ用のフィルターの開発製造に注力しており現在では100種類以上のフィルターやホルダー製品を生み出しています。
なかでも『True Color』シリーズは色被りの少ない事から、CPLやVNDで愛用されいる方も多いとおもいます。私もミラーレスカメラ・レンズ用に1つ持っていますが、色被りが少なく重宝しています。
この方の検証動画がとても参考になりました。
DJI Pocket3用『NiSi Professional Kit』を詳しくみる
ではさっさく『NiSi Professional Kit』を詳しく見ていきます、まずはキット内容の確認と外観から。
キット内容は約70cmの正方形のケースの中に
- 可変ND True Color ND VARIO 1~5Stop
- True Color CPL
- Black Mist 1/8
以上の3枚になります。どうせならケースの空いている場所にもう1枚フィルターを、なんて野暮なことは思ってもないし言いませんよ。
3枚のフィルターともに手に取った感想は「薄い!」です。
以前にPGYTECHから出ているPocket2用のVNDを使った事があるのですが、それと比べてレンズ部の厚みが極薄です。
スペックを詳しく見てみる
もう少し詳しくスペックを見ていきます。まずは『可変ND True Color ND VARIO』から。
NDの濃度は1STOP~5STOP(ND2~ND16)までの可変式で装着はマグネット方式になっています。レンズ周りの三角の部分をクルクルと回すとNDの濃度が変化します。


厚みは約2.00mmで重量は1.5gとなっており、電源OFF時に取り付けたままレンズ部を内側に収納できます。
VNDでこれが出来るは素晴らしいですね、DJI純正の単板NDはこれができません。


ちなみにDJI純正のNDフィルターは厚み約2.50mmで重量1.5gです。
そしてDJI純正は厚みがあるので電源OFF時にレンズ部をジンバル内側に収納できずに表側に向きます。
次にTeue Color CPLですがこちらも極薄軽量仕様になっています。
厚みはVNDと同じ約2.00mmで重さも1.5gとなっています。もちろん電源OFF時にレンズ部を収納可能です。
Black Mistフィルターは効果が1/8となっていて効果は若干弱めだと予想できます。
こちらも厚み・重量ともに約2.00mm・1.5gと同じ仕様になっており、付けたまま電源OFF時にレンズ部を収納可能です。
可変ND True Color ND VARIOの性能を見てみる
実際に簡単ですが性能検証としてみたので見ていきます。
まずはVNDの1STOPとフィルター無しの比較です。若干ですがNiSiのVNDが黄色っぽくも見えますね、道路のアスフォルト部分の違いがよくわかりますね。
2STOPでの比較も先程と変わらない印象です。
3~5STOPまではそれまで黄色に転んでいたのが少しましになっているように見えます、なんでだろ?Xムラは無く解像度の低下も感じられません。
可変の幅が少ないのもありますがVNDとしては優秀ではないでしょうか。
ちなみにDJI純正のND16はこんな感じです。
FPVというメーカが出している単板NDはこんな感じです、こちらも少し黄色っぽく見えますね。こう見るとNiSiのTrue Color ND VARIOは単板NDと比べても遜色無く高性能という印象です。
Black Mist フィルターを効果を見てみる
続いてBlack Mistフィルターの効果をみてみます。
やはり予想通り1/8なので若干効果は弱めですがこれぐらいの方が普段使いはし易そうです。
ちなみにこちらがDJI純正のBlack MISTフィルターで、NiSiのBlack MISTフィルターと比べて光源の周りの滲みが大きいです。正直ここまで効果が大きいとちょっとクセが強すぎて使いづらいです。
まぁこれは好みの類なので撮影対象やシチュエーションによって使い分けるのが良いのかもしれませんね。ちなみにDJI純正のBlack MISTフィルターは厚みが有るため例に漏れずレンズ部を収納できません。
True Color CPLを使ってみる
CPLフィルター(サーキュラーPLフィルター)とは変更フィルターの一種であり、不要な反射光をカットして被写体の色彩を鮮やかにしたり、水面の反射を除去したりするフィルターになります。
ただ真正面からの撮影では効果があまりなく、被写体に対して30~40°ぐらいの斜めから撮影すると効果的に反射を取り除くことができます。
より詳しくは上記のメーカーサイトに載ってありますのでご覧ください。
上の動画の切り抜き画像は水族館の水槽を撮ったものですが、映り込みが多くて水槽の中の魚がよくみえません。
ここでCPLフィルターを使うと.....
こんな感じに反射を抑える事ができ、水槽の中の魚たちがよく見えるようになりました。


そして反射を抑える以外にも空の青さを増す効果もあるので、上手く使いこなす事ができれば今までと一味違う映像を撮ることができそうですね。
使っていて気づいた注意点
性能面では無いのですが1つ気になる点がありました。それは『可変ND True Color ND VARIO』・『True Color CPL』ともに回転部分の指標が非常に見にくいです。
初めはマーキングが無い仕様なのかなと思ったのですが、よく見ると回転部分の三角が違う部分が1つだけ有るのを発見しました。って間違い探しじゃないんだからこれはわからんわー。
引っ掛ける三角の部分が大きい為にマーキングするのが困難だったのかもしれませんがもう少し視認性があれば助かります。
あとこれは使う前から予想できていたのですが、そもそもレンズ部についたフィルターを回すのがやり辛いです。
ミラーレス一眼のように大きな固定されたレンズならいくらでも回転させることができますが、いかんせん小さなジンバルカメラなので力の入れ方に戸惑います。
あまり力をいれるとジンバル部に悪影響がありそうで躊躇してしまいます。
感想・まとめ
今回はNiSiから発売されたDJI Pocket3用のフィルターセット『NiSi Professional Kit』を試してみたので記事に書いてみました。
いまの所、VNDは性能的には満足しているので単板NDを止めてこちらを使っていこうかなと考えています。
True Color CPLはもう少し使ってからまた記事を更新したいと思います。Black MISTフィルターも純正よりも使いやすい効果になっているので引き続き使用して、またVNDとCPL合わせ動画を作ってみたいと思います。