
季節もすっかり秋めいてきてカメラを持ってお出かけしたくなる季節になってきました。でもせっかく撮れた最高の1枚も「データ消失」という悲劇に襲われたら。。。考えただけで血の気が引きますね。
今回はそんな写真・動画を趣味にしている人達が抱える「データ管理の悩み」を解決してくれるバックアップソフトウェア『MiniTool ShadowMaker』の無料版を使ってみたので紹介したいと思います。
- なぜ『バックアップソフトウェア』が必要なのか?
- 『MiniTool ShadowMaker』ってどんなソフト?
- 無料版(Free)と有料版(Pro/Pro Ultimate)の機能の違い
- 実際にMiniTool ShadowMaker無料版を使ってみる
- 感想・まとめ
なぜ『バックアップソフトウェア』が必要なのか?

家に帰ってPCにデータを取り込み、撮った写真や動画を見返す時間は至福のひととき。
ですが想像してみてください。数年分の家族写真と動画、苦労して編集したVlogのプロジェクトファイル、それらが詰まったPCや外付けHDDがある日突然、うんともすんとも言わなくなったら…?
「自分は大丈夫」と思っていても、データ損失は何の前触れもなく突然やってきます。
「バックアップなら、手動で外付けHDDにコピーしているから大丈夫」という方も多いかもれません。しかしどうしてもヒューマンエラーから来るミスなど不十分な理由があります。
- うっかり手動コピーを忘れてしまう。
- 面倒になってコピーしなくなってしまう。
- 間違って上書きしてデータを消してしまったら、元に戻すことが非常に困難。
等など、これらの問題を解決してくれるのが『MiniTool ShadowMaker』のようなバックアップソフトウェアなのです。
『MiniTool ShadowMaker』ってどんなソフト?

ではバックアップソフトウェアである『MiniToolShadowMaker』とはどんなソフトなのか?どんな事ができるのか?具体的に見ていきたいと思います。
1.バックアップデータを「保険」として保管する
最も基本的な機能になるのがデータのバックアップです。PCの中にある特定のファイルやフォルダ、あるいはWindows OSやソフトウェアを含めたハードディスク全体を1つの圧縮されたイメージファイル(保険のようなもの)として保存します。
スケジュール機能を使うことで「毎週日曜日の夜に自動でバックアップする」などバックアップの自動化も可能です。
手動コピーでのうっかり忘れや、コピー作業が面倒でしなくなってしまう、なんて事はこれでもうありませんね。
2.復元-もしもの時にデータを「呼び戻す」
そして2つ目がバックアップ機能と対になる機能である「復元」機能です。
作成したバックアップイメージを使って、PCやファイルをバックアップした時点の状態に完全に戻すことができます。
たとえ間違ってデータを上書きしてしまったり、ディスクの破損によるデータの消滅が起こってもへっちゃらです。
3.クローン-PC環境を「丸ごと引っ越し」させる
1つのハードディスク(またはSSD)の中身を、OS、ソフトウェア、設定、データに至るまで、寸分違わず丸ごと別のドライブにコピーする機能です。
HDD→SSDへの換装に大変重宝する機能でこの機能を使えば、面倒なOSやソフトの再インストール作業を一切することなく、現在のPC環境をそのまま新しいSSDへ引っ越しさせることができます。
※システムディスクのクローン作成は無料版では行えません。
4.同期-ファイルを鏡のように複製する
指定したフォルダの中身を、別の場所(外付けHDDなど)に全く同じ状態になるようにコピーし続ける機能です。バックアップと違い圧縮されずファイルがそのままの形でコピーされるため、すぐにアクセスできるのが特徴です。
例えば、動画編集中のプロジェクトフォルダなどを同期設定しておけば、常に最新の状態が2箇所に存在することになり、万が一ファイルが破損しても安心です。
無料版(Free)と有料版(Pro/Pro Ultimate)の機能の違い
『MiniTool ShadowMaker』のバージョンは無料版(Free)と有料版(Pro/Pro Ultimate)の3種類があり、それぞれで出来る機能の違いは以下になります。

上の表を見るとわかるように、無料版でもデータのバックアップ・復元は可能です。システムディスクのクローンはできないようですが、バックアップは可能です。
無料版では差分のバックアップができないのがちょっと残念ですが、スケジュールを使ったバックアップの設定は行えます。
※差分バックアップとは「前回の『フルバックアップ』以降に変更があった全てのデータを保存する」バックアップ方式のことです。「フルバックアップ」を『原本』だとすると、差分バックアップは『原本からの変更点をすべて追記したノート』のようなものだと言えます。
実際にMiniTool ShadowMaker無料版を使ってみる
では実際に『MiniTool ShadowMaker』無料版を使ってデータのバックアップをしてみたいと思います。今回はテスト用に用意した、写真のRAWデータと動画のMP4データ合わせて12.7GB分を使用します。

ちなみに用意したRAWデータは『LUMIX S1RⅡ』で撮ったもので、MP4データは『Osmo Pocket3』で撮影した動画です。
MiniToolのHPで無料版(V4.8)をダウンロードしてインストールする

まずは『MiniTool ShadowMaker』無料版をダウンロードするためにMiniToolのHPにいきます、そうしたら緑色の無料ダウンロードをクリック。
ダウンロードが完了したらファイルを実行してインストールします。私の場合はインストール自体はあっという間に完了しました。

無事にインストールが完了したら起動してみましょう。
起動してファイル・フォルダーをバックアップしてみる

起動に成功するとこのようなホーム画面が出てきます。シンプルかつ直感的にわかりやすい画面構成で好印象です。

画面左に並んでいる各機能のメニューからバックアップを選択します。次にバックアップしたいソースとバックアップ先をそれぞれ選択します。

まずはソース(バックアップを行いたい元のディスクやホルダー)を選びます。今回は下のフォルダーとファイルを選択。

するとディスク一覧が出てくるのでお目当てのファイル・フォルダーが入っているディスクを選んでダブルクリック。

次にバックアップしたいファイル・フォルダが見つかったら四角のマスをチェックして画面右下のOKをクリックします。

次に同じ用にバックアップ先のディスクとフォルダーを選択してOKをクリックします。

ソースとバックアップ先の選択が終われば画面右下の「今すぐバックアップ」をクリック。確認のメッセージが出てくるので良ければOKを選択するとバックアップが始まります。

所要時間は今回使用したデータ(12.7GB)で大体25秒程度とかなり早いです。ちゃんとバックアップファイルが出来ているか指定したディスクを確認すると。。。。

しっかりバックファイルが作成されていました。非常に簡単ですね。
バックアップファイル自体はMFIというあまり見慣れない拡張子になっていました。
バックアップファイルから復元をしてみる
続いて先程作成したバックアップファイルから復元をしてみます。

ホーム画面右端にある機能メニューから復元を選択して、復元したいバックアップアップファイルの右端にある復元をクリック。

復元したいバックアップのバージョン(バックアップの時期)を選択して画面右下の次をクリックして復元するファイル・フォルダーを選択します。

次に復元ターゲットを選択という画面になりますが、要するに復元する場所の指定ですね。ここの言い回しがちょっとややこしいですね。
ターゲット(復元する場所)を指定したら画面右下の「開始」をクリック。

すると復元が開始されます。今回使用したデータで復元に要した時間は大体15秒程でしたが、実際は使用するPCやディスクにも左右されると思うので参考程度と思ってもらえれば。

復元したファイルを確認すると、RAW・MP4の両データ共に問題なく閲覧できる状態のものでした。

一度バックアップを作成するとホーム画面でも、最新のバックアップや利用可能な復元イメージと次回のバックアップの予定(スケジュール機能利用時)を確認できます。
スケジュール機能を使って自動でデータのバックアップをする
そして個人的に良いなと思ったのはスケジュール機能を使った自動バックアップです。

ホーム画面の左にある機能メニューから管理を選択して、右端のタブを開きスケジュールをクリックします。

するとスケジュールの編集画面が出てくるので右下の「オン/オフ」をクリックして「オン」にします。これでスケジュール機能を使ったバックアップを使用できます。

完全なバックアップでも良いですが、スケジュール機能で頻繁にバックアップをするなら増分バックアップか差分バックアップを利用したほうが容量と時間の短縮になるので良いかと。
ただし無料版では「完全/差分バックアップスキーム」を利用できないのでご注意を。
感想・まとめ
今回はバックアップソフトウェア『MiniTool ShadowMaker』無料版を使ったデータバックアップをしてみました。
バックアップ専用ソフトを使うのは初めてだったのですが、全く迷うこと無くバックアップ→復元まで行えたので、非常に扱いやすいソフトだと思います。
またスケジュール管理を上手に使えば、冒頭に書いたような写真・動画を趣味にしている人達が抱える「データ管理の悩み」を解決してくれるのでは、とも感じました。
ちなみにMiniToolのソフトは以前に記事で書いた、データ復元ソフト『MiniTool Power Data Recovery』も扱いやすく頼りになるソフトなのでオススメです。
こちらのソフトはSDカードやUSBメモリ等の記憶デバイスのデータ復元ができるもので、いざという時に備えていると心強いソフトだと思います。