PRUSAからメジャーファームウェアとなるFirmware6.0.0がリリースされました。
メジャーという事で大きな改善があるファームウェアとなっているようで詳しく見ていきたいと思います。
Original Prusa MK4についてはこちらもご参考下さい。
MINI・MK3.5・MK3.9・MK4で利用可能 XLはRC版
まず初めにこのファームウェアはMINI・MK3.5・MK3.9・MK4で利用可能です。XLについては6.0.0-RC3となっていて安定版まではもう少し時間が掛かるようです、ご注意ください。
Firmware6.0.0の改善点と追加機能は以下になります。
- タッチパネル対応(MK4/MK3.9/MK3.5)
- フィラメントの詰まり検出機能の追加(MK4/MK3.9)
- ステルスモードの追加(MK4/MK3.9/MK3.5/MINI)
- MMU3のサポート(MK4/MK3.9/MK3.5)
- MMU3ファームウェア自動アップデート(MK4/MK3.9/MK3.5)
- コールドプル(MK4/MK3.9)
- タイムゾーン設定の更新(MK4/MK3.9/MK3.5/MINI)
- ベッドレベル補正(MK3.5/MINI)
- コントロールメニューの改訂(MINI)
- MCU温度(MINI)
- Prusaコミュニティによる改善
- バグの修正
XL対応のRC6.0.0の改善点と追加機能は以下になります。
- フェーズステッピングとキャリブレーション
- タッチサポート
- フィラメント詰まりの検出機能追加
- ステルスモード
- タイムゾーン設定の更新
- フィラメントセンサーのオプション
- XLエンクロージャーのサポート
- Prusaコミュニティによる改善
- バグの修正
となっており中々の機能改善と追加になってますね。タッチパネル対応とステルスモードはユーザーとして非常に興味がそそられます。
タッチパネル対応
これはMK4発売当初から噂されていましたがやはりタッチパネル対応のディスプレイが採用されていたようで、今回のファームで対応開始されます。
実際にアップデートしてタッチ操作してみましたが中々感度良好で操作性は悪くなかったです。ただ今までノブ操作で散々使用していたので今更タッチ操作するかと言われれば。。。あまりしないかも。
フィラメントの詰まり検出機能
これはNextruderに採用されているロードセルセンサーを利用してフィラメントの詰まりを検出する機能のようで、条件が満たされると印刷が一時停止されてフィラメントがアンロードされます。
素晴らしい機能ですが注意点が1つ。Nextruderのロードセルセンサーを使用しているのでスプール上の絡まり等による詰まりは検出できないようです。
ステルスモードの追加
MK3に実装されていたステルスモードが追加されました。
説明では加速度・送り速度等の上限を設定して騒音と印刷速度を変えるようですが何故がその様な項目がでてきません。
私のやり方が間違っているのかステルスモードになっているのかがよくわかりません。また詳しく分かったら情報更新します。
MMU3のサポートとファームウェア自動アップデート
SNSを見ていると日本でもMMU3が届いた方がいるようで羨ましいですが(私はまだ注文していません、欲しいなぁ)6.0.0で本格的に対応サポートさるようです。
あと今まではPrusaSlicer経由で更新していたMMUのファームウェアをプリンタ経由でアップデートできるようで、現在はまだテスト中ですが間もなくテストは終了予定のようです。これは手間が省けてユーザーには嬉しいで機能ですね。
コールドプル
エクストルーダーの詰まりや清掃に使用されるコールドプルをステップバイステップで工程全体をガイドしてくれる機能が実装されました。
今まで名前は知っていてもやり方がよく分からなかったような人もガイドに沿って(英語です)工程を進めるだけで簡単にコールドプルが行えます。
実際にやってみましたがノズルの温度も適切にあげてくれるので非常に簡単にコールドプルができました、素晴らしい機能ですね。
タイムゾーンの設定の更新
今までは国によって時間設定に問題がありましたが、オフセット範囲が+14時間に拡大され分単位(0分、30分、45分)での選択も出来るようになったようです。
ベッドレベル補正
今まで以上にベッドレベルの補正が細かく出来るようになったようです。
プレートの周囲4方向(前、後、左、右)で値を変更し線形補間によってベッドのレベリングを行えるようです。
コントロールメニューの改訂
MINIのUIがBuddyファームウェアと統合するために改訂されています。実際にアップデート後のMINIを触った感じでは少し戸惑いを感じましたが、MK4と同じメニュー体系に近づいたのですぐ慣れそうです。
MCU温度
MINIでのMCU温度がセンサー情報メニューで確認できるようになりました。
フェーズステッピングとキャリブレーション
ステッピングモーターの応答を測定する新しいフェーズステッピングキャリブレーションが搭載されました。
Nextruder内の加速度センサーを利用することでここのモーターの特性を高い精度で測定でき、振動・ノイズの軽減やアーティファクトの抑制もできるようです。
これはXLユーザーとっては嬉しい機能ですね。MK4にも欲しい機能ですがXLほど効果が見込めないようなので実装はされないかな。
Original MK4 1歳誕生日
2023年の春に発表・出荷開始されたMK4が1歳の誕生日を迎え、特別なバンドルキットが販売されています。
便利そうなドライバーキットと限定版のPEIスチールシートが2枚付属してるようです。
このシートは欲しいなぁ、単独で販売してくれないかなぁ。
感想・まとめ
発売から早くも一年がたったMK4ですが今回のメジャーファームウェア Firmware6.0.0でますます使い勝手の良いプリンターになった気がします。
コールドプルやフィラメントの詰まり検出にサイレントモード等など、ユーザー目線に立った機能の追加は非常に有り難いです。
あと忘れてならないのは、発売から随分経つMINIにも新しいファームウェアを開発してくれるのは流石PRUSAだなと感心しました。
昨今は他機種のプリンターがすごい速度で進化していて、一昔のように積極的にPRUSAを選ぶ理由が余り無いという声をよく耳にしますが、こういった実際の使い易さに直結する部分を常にブラッシュアップしてくれるPRUSAを私はこれからも使っていこうと改めて思いました。
あとはもう少し送料を安くしてもらえればフィラメントやらパーツを色々と購入し易いんだけどなぁ、Amazonでパーツ等も扱ってくれないかな。