今回は最近スマートフォンを新しく『Pixel 9 Pro』に買い替えたので、最新のAndroidスマフォのカメラ性能を見ていきたいと思います。
Pixelってどんなスマートフォン?
Googleが開発・販売しているスマートフォンシリーズで、高画質なカメラや最新のAndroid OSを搭載していることが特徴のスマートフォンです。
過去にはNEXUSって名前でGoogleがスマートフォンを販売していたのですが、NEXUSの頃はどっちかというと最新Android OSのリファレンス機というコンセプトだったと記憶しています。
なのでお値段も比較的手軽でお求めやすいお値段だったと記憶しているのですが、Pixel 9シリーズは結構お値段高めです。
私が購入した256GBのものでお値段¥174,900-となっており、「レンズ1本かえるじゃん」と冷静に考えれば購入を躊躇する値付けになっています。
ちなみに私はPixel6からの買い替えだったので下取り代として¥60,000-の値引きがありました。
まぁそれでも高いですけどね、NEXUSの頃は本体価格¥60,000~70,000-で購入していた記憶があるのですが、これも昨今の円安の影響と物価高騰のあおりでしょうか。
実際に手にしたPixel 9 Proは思っていたより質感は良く、今まで使用していたPixel6と比べてサイズ感も良いのでハードウェア的には今のところ気に入っています。
色はRose Quartzを選んでみました、淡いピンク色で可愛らしく気に入っています。妻には「何故その色?キモい」と言われましたが......
Pixel 9 PROのカメラ構成
さてお値段の愚痴は置いておいて、ここからは『Pixel 9 PRO』のカメラ性能についてみていきます。その他のスマートフォンとしての機能は私より詳しい方々が沢山レビューして下さっているので割愛します。
無印とProの違いは望遠とフロントカメラ
無印の9とProの違いですが、無印9は広角・超広角・フロントのカメラ3個構成に対して9Proは広角・超広角・望遠・フロントのカメラ4個という構成になっています。
Pixel9カメラ構成 | |||
---|---|---|---|
レンズ | 画素数 | センサーサイズ | F値 |
広角 | 50MP | 1/1.31 | 1.68 |
超広角 | 48MP | 1/2.55 | 1.7 |
フロント | 10.5MP | ? | 2.2 |
Pixel9Proカメラ構成 | |||
---|---|---|---|
レンズ | 画素数 | センサーサイズ | F値 |
広角 | 50MP | 1/1.31 | 1.68 |
超広角 | 48MP | 1/2.55 | 1.7 |
望遠 | 48MP | 1/2.55 | 2.8 |
フロント | 42MP | ? | 2.2 |
フロントカメラも無印9が10.5MPに対して9Proは42MPと違いがありますね、Proのみ搭載の望遠レンズは超解像30倍ズームに対応しています。
実際に色々と『Pixel 9 Pro』で撮ってみた
今どきのスマートフォンのカメラは大きな撮影素子を搭載したモデルも数多くあり、デジタルカメラの衰退に拍車をかける程(ていうか大きな理由の一つか)、クォリティーの高い写真を撮ることができます。
『Pixel 9 Pro』も一昔前の高級コンデジよりも大きめな1/1.31センサーをメインにカメラに搭載しておりその映りは期待できるはず。
ちなみに以前使用していたPixel6もメインカメラは1/1.31型の50MPセンサーを搭載していたので、Pixel6との写りの違いも気になるところです。
メインカメラ
1/1.31inchと大きなセンサーのメインカメラは35mm換算で24mmの画角となります。またOcta PD方式のセンサーを採用しており、「高感度」「HDR」を維持しながら全画素で優れたAFで撮影することができます。
買い物途中で珍しいダブルレインボーが見れたのでサッとスマフォで撮影。こういうタイミングを逃さないのは、何時も持ち歩いていて直ぐに撮影できるスマフォカメラの強みですね。
通常のSDRで撮影するとホームが暗くなるか空が白飛びするかのシチュエーションですが、Ultara HDRでの撮影により明暗差の多い場面も肉眼での見ために近く写し出せます。
※Ulra HDRとは従来のHDRの機能をグレードアップさせた撮影機能です。従来のHDRよりも明るいハイライトと詳細なシャドウの表現が得られ、インパクトのある写真に仕上げられます。Android14以降で使用可能です。
ぐぐっと寄ってポートレートモードで撮影することでより印象的な一枚になりました。
ちなみにこのカエル君は翌週に訪れた時にも同じ場所に居たので置物かと確認したら、ちゃんと本物のカエルでした。
これは普通のモードでの撮影ですが、ボケ方も自然で好感がもてます。
こちらはポートレートモードでの撮影。違和感の無いボケがコンピュテーショナルフォトグラフィの進化を感じさせます。
この写真みた感想は「スマフォカメラでここまで夕焼け空のグラデーションって出るんだぁ」でした。
秋の暮、数有る日本の美しい季節の中で私のお気に入りの撮影時間帯の1つです。ちなみに秋の空が高く澄んで見えるのは、科学的に理由があるそうです。でも小難しい事は苦手なので調べません。。。。
ナイトモードでの撮影です。画面中央に小さいですが、暮れゆく空に浮かぶ細い三日月が写っています。
携帯電話のカメラで、殆ど光量のないこのシチュエーションをここまで映し出せるんだから、すごい時代だな~って一人で感動してました。
超広角レンズ
センサーサイズこそメインカメラ程大きくありませんが、超広角は35mm換算で12mmという広い画角のカメラとなっています。
眼下に平がる広い球技場を端から端まですっぽり構図に収める事ができました。さすが換算12mm、広いです。
個人的に広角レンズって、だだっ広い風景より狭い空間こそ活かせると思っています。なんて偉そうな事いってますが24mmより広い広角レンズはどう切り取って良いのかわからず苦手です。。。。
有料の公園内にある大きなマルバヤナギの木なのですが、ここに来ると必ず立ち寄る子どもたちのお気に入りのスポットです。
木登りはもちろん、周りにいる沢山の虫や隣の池にいるカエルなど、自然の遊び相手が沢山いて大人もついつい夢中になってしまう場所です。
そんなマルバヤナギを雄大な大きさを表現できたらと撮ってみましたが、さすが超広角レンズですね。横に張り出した大きな樹冠と子供達の対比がこの木の大きさを見事に表現してくれました。
望遠レンズ
無印Pixel 9とPixel 9 Proの違いの1つがこの望遠レンズが付いているかどうかになります。
35mm換算110mmとなるこのレンズ、超広角と同じくセンサーサイズとF値はメインカメラより控えめですが、ワンアクションでこの焦点距離に切り替えて使える事がすごく楽しいです。
ちなみに同じ場所でメインカメラと超広角で撮るとこんな感じです。この3つの画角をフレキシブルに切り替えて撮影できるのだから近頃のスマートフォンのカメラは侮れないと言うか、もうこれで良いやってなるの分かる気がする。
夕暮れ時の1枚ですが小さなセンサーのカメラとは思えない程しっかりと黄昏時を写し出してくれています。
この光量だともうちょっとガビガビするのかなぁと想像していたのですが、侮っておりました。
さらに時間が経って日没直後の一枚です。西の空に浮かび上がる細い三日月が綺麗に撮れています。っていうか1/2.55のセンサーカメラのISO1553でこんなに綺麗に撮れるものなの?
という事でRAWデータをJPEGにストレート現像したものがこちらです。やはりRAWデータの方はそれなりのノイズが乗っています。
RAWデータとJPEG撮って出しを等倍表示したものがこちら。JPRG撮って出しの方は綺麗にノイズが無くっていますねー、少しのっぺりした感じもしますがコンピュテーショナルフォトグラフィ恐るべし。。。。
GRⅢ・GRⅢxと撮り比べてみる
コンパクトカメラ対決という事で私が愛用しているGRⅢと撮り比べてみました。
方や最先端のコンピュテーショナルフォトグラフィカメラとAPS-Cセンサーを搭載したコンパクトカメラ、その写りの違いはどうでしょうか。
画角はPixel 9 Proが24mmでGRが28mm、アスペクト比はPixel 9 Proは4:3に対してGRⅢは3:2と色々と違いますが何も考えずにさっと撮影した比較です。
Pixel 9に比べてGRの方はアンダーに撮れていますね、GRっぽいといえばそうですがぱっと見て受けそうなのはPixel 9でしょうか。
太陽を入れて逆光の一枚。HDR処理がされているPixel 9は全体的にパンチの効いた画作りに感じます、一方GRⅢの自然な写りとセンサーサイズからくる画の余裕感が個人的に好感が持てます。
続いては望遠対決という事でテレコンバージョンレンズを装着したGRⅢX HDF(HDFはOFF設定)のクロップモード(換算107mm)と撮り比べてみました。
GRⅢX テレコンバージョンレンズについてはこちらをご参考ください
手持ちでのラフな撮影なので構図が揃っていませんね、すみません。。。
こちらもGRの方がすこしアンダーに撮れていますが、実際の雰囲気はGRのほうが近いです。Pixel 9のようにここまで青々としていなかったと思います。
続いて先程の写真の等倍での比較です。左がPixel 9で右がGRなのですが、テレコン+クロップで不利とはいえGRⅢxに比べてPixel 9の方がシャキッとしていますね。
メリケンパークからもうすぐ完成予定の神戸の新しいランドマークとなる「ジーライオンアリーナ神戸」を撮影してみました。
先ほどまでの比較と同じ印象ですね、続いて等倍比較を見てみましょう。
左がPixel 9 Proで右がGRⅢx+テレコンクロップです。うーん、Pixel 9 Proの望遠レンズなかなか侮れませんね。
撮影していて感じた注意点
カメラ機能については概ね満足しているんですが、ここからは使っていて気になった点を書いてみたいと思います。
夜間時のゴーストが酷いときがある
日中の撮影だとそこまで気にならないのですが、暗いところでの撮影で強い光源があるシチュエーションではゴーストが気になります。
画面中央あたりの工場の屋根の上に変なゴーストでています。
同じ場所を望遠レンズと撮ったものです。変な形のゴーストが出ていますね、小さなゴーストもちらほら見えます。
50MPモードで撮影してもあまり違いがわからない
Pixel 9 Proのカメラは通常はセンサーの特性上12MP(大雑把に言うと隣り合う画素を混合している)で撮影しているのですが、設定で50MPで撮影することができます
ただ実際に撮影してみると通常モードで撮影した写真との違いがいまいちわかりません。
撮影したものを等倍で比較しても50MPの恩恵が感じられないというか、なんだったら12MPの方が綺麗じゃない?
まぁあくまで「撮れますよ」って事で「50MPの超解像」と謳っているわけでも無いので良いのですけど、なんだかなぁとは思います。
感想・まとめ
今回は新しく購入したGoogleのスマートフォン『Pixel 9 Pro』のカメラについて色々と書いてみました。
総評して最近のスマフォカメラは侮るべしという感想です、そして今回は書いていませんが動画も綺麗に撮れるのですよね。もう普段使いはスマフォカメラで良いとなるのは必然なのかもしれませんね。
ただしこれはあくまで小さな画面で見た感想であって、PCモニター上で大きく表示するとまだまだ不自然な所もあります。
まぁこれもあと数世代先にはもっと自然になるんだろうなぁと思うし、なんと言っても物理的に小さいというのは、こと日常の写真と撮るカメラにとってこれ以上無いメリットだと感じました。
ポケットに無理なく入ってさっと出せるカメラって便利です。
ちなみに私は256GBを購入しましたがそんなに要らなかったかなぁと思ってます。