発売(2019/3)から5年程経った今でも人気が衰えるどころか最近ますます注目度が上がっているRICOHのコンパクトカメラ・GRⅢ。
そして基本的な仕様は同じで画角のちがうレンズを備えた兄弟機であるGRⅢX。こちらも登場(2021/10)から2年半程たちますが同じく人気のカメラです。
今回はそんな大人気のGRⅢ兄弟機を簡単に撮り比べてみたので、写りの違いと画角の違いを比較したいと思います。
GRⅢについてはこちらもご参考ください。
まえがき
スマフォが台頭してきて以来すっかりと勢いがなくなってきたコンパクトデジカメ(コンデジ)。
一時期は毎年の様に新製品がリリースされていて沢山のコンデジが展示されていましが、最近は家電量販店のカメラコーナーに展示されているコンデジも少なくなりました。
私も昔は一眼レフのサブにキヤノンのS100やオリンパスのXZ1などを気に入って使っていました。当時の写真を見返してみても全然見劣りしない写りなので、こと写真を撮るだけのデジカメの機能というのはずっと前から完成していて、さして進化していないのかもしれませんね。
話が逸れましたが、そんなコンデジの中で今もなお根強いファンがいて人気のシリーズといえば、富士フィルムのX100シリーズとRICOHのGRシリーズですね。
最近発表された富士フィルムのX100Ⅵは発売前から反響が凄くて抽選販売になるそうです。
X100Ⅵのリリースをみた時は「強気のお値段だなぁ」と思ったのですが、それでもこの人気なのでいやはや凄いなぁと思っていたらなんと、
われらのGRも注文多数のため受注停止とアナウンスがありました。
もともと最近は品薄傾向でしたがX100Ⅵの影響もあるのかここにきて受注停止にまでなってしまいましたね。
それに伴い在庫があるお店は軒並み値上がり傾向にあるようで、20万弱の値段をつけいている店もあるようです。
ユーザーとしては早く再生産を開始して通常の値段に戻ってほしいですが、もしかしてこのままディスコンしてしまって新型GR発表て流れはないですよねRICOHさん。
以前の記事で書いた「GR Monochrom」がいきなり発表ということは無いと思うので、順当に「GRⅣ」なのかそれとも「GRⅣ・GR Monochrom」同時リリース....なんてことは夢の見過ぎですね。。。
まえがきが長くなりましたが、ここに来てますます人気沸騰中のGRⅢ兄弟を持ち出して京都の街をブラブラと散歩して撮り比べてみました。
ただ撮り比べといっても三脚を据えてしっかりと撮影したものでは無く、同じ場所から手持ちでなるべく同じ構図になるように撮った比較写真です。
また同時撮影ではないので写真内の時間軸は少しずれています、なので画角以外の被写体のずれがあるのはご了承ください。
スペックのおさらい
GRⅢとGRⅢXのスペックを簡単におさらいしてみると
センサー | 画素数 | レンズ | F値 | 最短撮影距離 | |
---|---|---|---|---|---|
GRⅢ | APS-C | 2424万画素 | 26.1mm(換算40mm) | F2.8 | 標準20cm・マクロ12cm |
GRⅢx | APS-C | 2424万画素 | 18.3mm(換算28mm) | F2.8 | 標準10cm・マクロ6cm |
となっており、レンズの違いからくる写る画角の違い以外はほぼ一緒と言っていいと思います。
カメラ本体の大きさもGRⅢが109.4×61.9×33.2mm・227gでGRⅢXが109.4×61.9×35.2mm・232gとなっとおり、気持ちGRⅢXが厚みと重さがあります。
撮り比べ
カメラの設定としてピクチャーコントロールは全てSTD、ホワイトバランスはAWBで絞りを合わせてプログラムモードで撮影したJpeg画像をリサイズだけした画像になります。
手持ち撮影なので若干の傾きや構図のズレがありますが、トリミング等はせずそのままにしています。
以下GRⅢを無印、GRⅢXをXと称して所々コメントしながら撮り比べ画像を貼っていきます。
京都駅の窓ガラス越しからホームを撮った一枚。画角の違いからか網入り硝子のワイヤーが見え方に違いが見えますね。GRⅢの方がはっきりと写ってしまっています。
明暗差の多い1枚。画角の違いからくる測光の違いなのかシャッタースピードの違いから露出が違い、奥に見える雲の部分がXの方は飛ばずに雲が認識できますが無印は白飛びしてしまっいますね。
写真とは全く関係ないですが、アップルストアって何であんなに混んでるんですかね。
Xで先に撮ってから無印で撮ってるので被写体のマダム達の位置が画角以上に違う様に見えますが時間的なラグです。
ここでは無印のほうがアンダーに写っていますね、Xほうが適正露出に近い気がするけどGRっぽいのは無印かな。
逆光での一枚。Xのほうは少しフレアが出ているように見えますね、変わって無印はゴーストが出ています。
こういう構図は換算28mmの無印のほうがギュッと詰まった画になって面白いですね。まぁ好みの違いではありますが。
一方こういった構図で切り取るという観点からいうとXの方がやはり適していると思います。
マクロモードで絞り開放の一枚。最短撮影距離は無印のほうが短いですが、ボケを活かした写真はXの方が画角的に撮りやすい印象です。
うっすらと写っていますがこの日は雪がちらつく寒い京都でした。同じ場所で撮影してもこういったシチュエーションを活かしやすいのはXかな。
無印は近接撮影が不利かというとそうでもなく、こういった全体に説明をいれながら撮影できるのは28mmのメリットだと思います。
そして両機種とも絞り開放からシャープです、さすが伝統あるGRレンズだ。
もうこのころには雪の勢いも強くなってきて凍えそうでした。
吹雪いてきたので京都駅に帰ってきました。Xの方がだいぶアンダーに撮れてますね、なんでだろ。
と、よく見るとXの写真の右下にゴミ?っぽいものが。ついにXのセンサーにもゴミが付いたか~と他の写真で確認したら無かったので、鳥か何かだったのかな。
保証が切れる前にセンサークリニングに出そうと考えていたのにすっかり失念してました。
GRシリーズはセンサーダスト問題がネックだと言われますが、私の場合は無印で一回センサークリーニングに出しただけですね。Ⅲになってからはダストクリーニング機能が付いたので幾分かましにはなっていると思います。
日々の使い方としては純正の皮ケースに入れて持ち歩いて、撮影後はすぐにケースにしまう感じですね。
沈胴式のレンズなので、裸でポケットに入れるとレンズ繰り出し時にカメラ内にゴミが入りやすいので注意です。
そしてレンズ一体型のカメラなのでセンサークリーニングは修理としてメーカーに出すことになり、分解清掃代として約¥11000程かかります。
感想・まとめ
今回はGRⅢ・GRⅢXの写りの違いと画角の違いをスナップ撮影程度ですが撮り比べて見ました。
両機種ともに分割測光に設定しているのですが、同じ場所で撮影しても画角の違いからか思っていたより露出に違いがありちょっと驚きました。
今回はピクチャーコントロールを全てSTDにしていますが、違うピクチャーコントロールやRAWで撮影したら他にも違いが見つかるかもしれませんね。
GRⅢのRAW現像はこちらもご参考ください。
製造が一時停止しているカメラの撮り比べなので比較にあまり意味がないかもしれませんが(欲しくても買えない)、無印とXで悩まれている方の少しでも参考になれば幸いです。
そして一日でも早くGRⅢ・GRⅢXの製造が再開されて欲しい人の手元に届きますように。