リコーから3月28日に突然発表された『GRⅢ HDF・GRⅢX HDF』
少し前から海外で「GRに動きがあるかも!」と噂があったので、ついにGRⅣが登場かはたまたGR Monochromが出るかと予想していたのですが、予想は見事に外れてGRⅢの特別仕様モデルでした。
GR Monochromについてはこちらもご参考ください
初めは購入する気はなかったけど。。。
正直に言うとまさかの斜め上の製品発表で初めは肩透かしを食らった感がありました。
「違うよRICOHさん、僕のほしいのはGRⅣかGR Monochromなんだよ~」と思いながら製品の紹介HPやYoutubeの動画を見ていると「ん、意外といいなこれ」と君子も驚く早さの豹変ぶりで販売ページをひらいていました。
ところが公式のGRストア(楽天・Yahoo・Amazon)はどこも在庫なしの状態。しかし手に入らないとなると余計に欲しくなるのが人の性、なんとかリコーイメージングストアでGRⅢXのHDFバージョンを購入することができました。
お値段的にはGRストア(楽天・Yahoo・Amazon)でのお値段¥138,600よりも3年保証が付いてある分すこしお高めです。
長期保証は車・家電も含めて使った試しが無いのでいらないのですが致し方無し、ポイントでバッテリーでも購入しようと思います。
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発表から品切れまでが早すぎない?
なんとか無事に予約を完了させたこの時点で発表があった28日の午前11時代、10時30頃からネットで色々と見ていましたがGRストア(楽天・Yahoo・Amazon)はこの時点でもう品切れだったと思います。
日本での発表が10時半頃だったと思うので、海外での先行発表(といっても時差の範囲だと思いますが)から待ち構えていた人たちが一斉に購入したのでしょうか。
平日の午前中なんて普通にお仕事している人達は忙しく情報なんて見れないでしょうし、見れても昼休み中でしょう。
気付いて販売ストア見ても時すでに遅し、尽く品切れ状態だと「なんだかなぁ。。」となりますよね。
昨今の高級コンデジの人気と在庫数や製造数など諸々の理由があるので仕方が無いのは理解していますが、転売目的ではなくGRのファンの方達の手元にいち早く届くように切に願っています。
『GRⅢ HDF・GRⅢX HDF』とはどんなカメラ?
前置きが長くなりましたが今回発表された『GRⅢ HDF・GRⅢX HDF』とはどんなカメラでしょう。
簡単にいうとGRⅢ・GRⅢXをベースに新開発の特殊フィルター「HDF(Highlight Diffusion Filter)」を搭載したカメラになります。
その他の仕様はGRⅢと全く同じでHDFを搭載した代わりにNDフィルターが非搭載になっています。
HDF(Highlight Diffusion Filter)とは
この機種の肝となるHDF(Highlight Diffusion Filter)とはその名の通りハイライトが拡散され周辺が滲む効果があるフィルターの事です。
今回RICOHはこの特殊なフィルターを自社のインクジェットプリンティング技術を用いて開発したようです。
HPによるとカメラ内のレンズ後方では無く、開口絞り内にレイアウトされているようで、こうすることによって小さなフィルターでも効果を画面全体に適用することができるようです。
プリンティング技術もフィルターのアイデアも小型も、レイアウトに伴う駆動モーターの小型化もRICOHさん凄いな。
既存のカメラでもブラックミストフィルター等を使用して同じような効果を楽しむ撮影方法は人気のようで、私もGRに装着できるものを試しに購入しようかなとお気に入りリストには入れています。
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ただGRⅢにフィルターを付けるとなるとアダプターが必要でGRⅢの良さをスポイルしてしまうので躊躇したので、ボタン1つでON/OFF出来るのは魅力的ですね。
NDフィルター非搭載でも問題は無いのか
ここで1つ気になるのがHDF搭載とトレードで非搭載になったNDフィルターです。
GRⅢ・GRⅢXには2段分のNDフィルターが搭載されていますが殆どの方がオートに設定しているんじゃないでしょうか。
かくいう私もNDフィルターの設定はオートにしていて今まであまり意識していなかったのですが、NDフィルター非搭載になるとどうなるか考えてみました。
晴天屋外での適正EV値はだいたいISO100で14とされています。GRⅢのレンズはF2.8なので日中開放での撮影ではF2.8・SS1/2000でEV14となり適正範囲での撮影ができます。
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EV値 |
3 |
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7 |
8 |
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F値 |
F2.8 |
F4.0 |
F5.6 |
F8.0 |
F11 |
F16 |
EV値 |
速度 |
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0 |
1 |
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1 |
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8 |
9 |
2 |
1/4 |
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5 |
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7 |
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9 |
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3 |
1/8 |
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6 |
7 |
8 |
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11 |
4 |
1/15 |
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7 |
8 |
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10 |
11 |
12 |
5 |
1/30 |
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8 |
9 |
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12 |
13 |
6 |
1/60 |
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9 |
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14 |
7 |
1/125 |
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10 |
11 |
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13 |
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8 |
1/250 |
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11 |
12 |
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16 |
9 |
1/500 |
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15 |
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17 |
10 |
1/1000 |
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13 |
14 |
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16 |
17 |
18 |
11 |
1/2000 |
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14 |
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16 |
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18 |
19 |
12 |
1/4000 |
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20 |
13 |
1/8000 |
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19 |
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21 |
夏のピーカンでり等ではEV15でもすこしオーバーになるかもしれませんが、普通に撮影するには問題ないと思います。
ただ低速シャッターで動きのある写真を撮ろうとすると少しND無しでは問題がでてくるかもしれません。
GRⅢは4段分の手ブレ補正が搭載されているのでSS1/4ぐらいならしっかり構えれば難なく撮影できます。ISO100でSS1/4ならGRⅢの最大絞りF16で撮影してもND無しでは露出オーバーになってしまいます。
ですので普段から低速シャッターで動きのある写真よくを撮る方は注意が必要ですね。最悪アダプター経由でNDフィルターは取り付けできますが、GRらしさは少し損なわれますね。
GRⅢX +ブラックミストフィルターで擬似HDFを試してみる
手持ちのブラックミストフィルターをGRⅢXのレンズ前面にかざして撮影して、擬似的ですがGRⅢX HDFでどういった写真が撮れるのか試してみました。
使用したブラックミストフィルターはNo.05でNo.01の約半分の効果になります。
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この他にもブラックミストプロテクターという商品があり、こちらの効果はさらに弱くなります。
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さてどんな感じに撮れたでしょうか、以下作例になります。
ブラックミストの効果がわかりやすい被写体を撮影してみました。
なるほど、光源がボワァと滲んで優しい雰囲気になりますね。
続いては明暗差のある所をモノクロで撮ってみました。
一枚目の空はほぼ白飛びしていますが、あまりその事が気にならずかえって良い雰囲気にも感じます。
2枚目も画面中央あたり少しだけ見える案内板が白飛びしていますが、滲みに効果でよいアクセントになっています。
感想・まとめ
今回は『GRⅢ HDF・GRⅢX HDF』について書いてみました。
突然の発表で全く予想をしていなかったGRでしたが、今までカメラ内にND以外の物理的な演色フィルターを搭載したカメラって無かったと思います、そういった意味では新しく面白いアプローチだなと感じました。
また実際にGRⅢXでブラックミストフィルターをレンズの前に置いて撮影して疑似的にHDF効果を試してみました。初めは強い光源や夜間撮影向きなのかなと思っていたのですが、案外日中の撮影でもフィルター効果を感じることができました。
また実機は本体内蔵なので被写体によってスイッチ1つでON/OFFできるので非常に使い勝手は良さそうだな思います。
発売日の4/12まであと少し、届いたらまた記事を書きたいと思います。
作例を見ると日中でのモノクロ撮影がとても素敵ですね、これは手元に来るのが楽しみだな。