6月頃から噂が出始めた『DJI Osmo Action5 Pro』ですが、ようやく発売され私の手元にも届いたので軽く使ってみた感想を書いてみたいと思います。
- 今回はスタンダードコンボを購入
- DJI Osmo Action4からの進化ポイントは?
- 進化したと感じたポイント
- いまひとつ進化が感じられないポイント
- Action4・Pocket3との比較動画を撮ってみた
- HLG→Rec.709とD-LogM→Rec.709を比べて見る ※9/30更新
- 感想・まとめ
今回はスタンダードコンボを購入
今回購入したのはスタンダードコンボになります。
前回のAction4の時はアドベンチャーコンボを購入したのですが、Action4の時についてきたバッテリーも使えるという事なので単品購入にしました。
内容物はこんな感じです。カメラ本体にケーブルとプロテクトフレーム、新型バッテリーが1個にアダプターマウントが入っていました。
カメラ本体とご対面。第一印象は「フロントディスプレイがデカい!」
背面のディスプレイも大きくなっています、本体の外観も少し印象が違います。
DJI Osmo Action4からの進化ポイントは?
ここが一番気になるポイントだと思いますが、まずは見た目の違いを見ていきます。
サイズは70.5(幅)×44.2(高さ)×32.8(奥)と同じになっていますが、先程書いたようにディスプレイが全面背面ともに大きくなっています。
サイズを変更せずにディスプレイが大きくなっているのは嬉しいですね。仕様もOLEDに変更されて輝度が上がっています。
録画開始ボタンも大きくなって上面のマイク穴の形状と数も変更になっています。
ちなみにレンズの外側にラバー製のバンド(レンズ保護?)が付いていて外すとAction4と同じ外被せ式のNDが装着できます。
新バッテリーは外観は同じですが容量が1950mAにアップしていますが、嬉しいことにAction4の時のバッテリーも仕様できます。
外観上の変更点はこの位だと思うのですが、また気づけば追記します。
次に仕様上の変更点と追加された機能は大体事前のリーク通りの仕様になっていました。
大きな変更点だけとりあげると
- 40MPの新しい1/1.3インチセンサー
- 高性能4nmチップ搭載
- 内蔵ストレージ47GB
- レシーバー無しでDJI Mic2を2個接続
- Wi-Fi6.0及びUSB3.0による高速通信
- HLG撮影が可能
- D-LogMのプレビュー撮影が可能
とこんな感じでしょうか。
進化したと感じたポイント
次に少し使った範囲でAction4→Action5 Proで進化して良かっと思ったポイントを書いてみたいと思います。
内蔵ストレージ47GB
これは地味に嬉しいポイントだと思いました。
私の場合は長回撮影をする事がほぼ無いので一日おでかけしてVlog撮ってぐらいだと47GBあれば十分なのでSDカード必要無いかもと感じました。
USB3.0に対応しているので転送速度もそこそこ速いです(爆速ではありません)。
もしもの時の保険にもなるし、内蔵ストレージ搭載は多くの人にメリットがあるのと思います。
HLG(Hybrid Log Gamma)で撮影ができる
これはまだ検証段階ですがD-LogMで撮影したものを公式LUTでRec709に戻したものよりも、HLGで撮影したものをDaVinci ResolveでRec709に戻した映像の方が自然で好みです。
以前にPocket3の撮影でも少し検証したことがあるのですが、大体同じ印象を受けました。
ただPocket3に比べるとセンサーサイズの違いか、D-LogMで撮影したものと比べてもそこまで差がでるかはまだわかりません。
また検証してブログに書いてみたいと思います。
いまひとつ進化が感じられないポイント
次に使ったみたけど「これって進化してる?」と感じたポイントを書いてみたいと思います。
13.5stop?のダイナミックレンジの40MPの新1/1.3インチセンサー
これは13.5stopは無いですよね。フルサイズセンサーのミラーレスカメラでもラボテストでは13stop以上はなかなか出ないので、うすうすは分かっていましたが.......
Actio4と比べてもそこまでというかD-LogMでの撮影では殆ど違いがわかりません。
Action4から色味が変わっている
これもまだ検証出来ていないのであくまでファーストインプレッションの域を出ませんが、Action4と比べて少し色味が違います。
Action4は比較的自然な色味でD-LogM→Rec.709に戻しただけでも個人的に好みな色味にだったのですが、Action5Proは何か不自然に明るく撮ろうとしているような感じがしますね。
上の動画からの切り出しでもAction5Pro方が明るく撮れていますが、雲のディテールはAction4の方が上です。そして実際に見た感じと近いのもAction4です。
このあたりは個人の好みによるので良い悪いの判断は出来ませんが、個人的にはAction4はの画作りの方が好みですね。
っていうか13.5stopのダイナミックレンジはあるはずなのに何故。。。。ってしつこいですね。
Action4・Pocket3との比較動画を撮ってみた
非常に簡単にですがAction4とPocket3との比較動画を撮って見ました。
各カメラを左右両手で撮っているので完全な比較映像にはなっておらず、見づらい所もありますご了承ください。
もうちょっとAction4とも撮り比べたら良かったかなぁと反省しつつ、感想としてはやっぱりAction5Proは今のところ撮って出し(ノーマルカラー)ではあまり進化が感じづらいカメラだと思います。
D-LogM→Rec.709に戻してDaVinci Resolve等でグレーディングまたは、HLGからRec.709に戻すのが今のところ良いのかなと感じました。
HLG→Rec.709とD-LogM→Rec.709を比べて見る ※9/30更新
Action5はD-LogMで撮影して純正LUTを当てRec.709に戻して場合、Action4と比べても少し派手目(個人的にAction4でも少しビビッドに感じます)な画作りになっている気がします。
そこでHLGで撮影してDaVinci ResolveでRec.709に変換した映像と、D-LogMで撮影して純正LUTを当ててRec.709に戻したものと比べてみました。
まずはAction4でD-LogMで撮影したものとAction5でHLGで撮影したもの映像からの切り出しです。
空を見てもらえればわかりますがD-LogMの画は完全に空の部分が白飛びしているのがわかります。色味もD-LogMはやや黄色掛かっていて見た目に近いのはHLGで撮影した方です。
続いてもAction4でD-LogMで撮影したものとAction5でHLGで撮影したもの映像からの切り出しです。
こちらはD-LogMで撮影した画は一見鮮やかに見えますが、実際の見た目に近いのはやはりHLGで撮影した方です。それにHLGの方は画に少し余裕があって自然な感じが個人的に好感が持てます。
お次はAction5でD-LogMとHLGで撮影した映像の比較です。
D-LogMの方は赤色がちょっとビビッド過ぎますね、これはこれでありかもしれませんが見た目に近く自然な色なのはHLGで撮影した画です。
もちろん画作りは個人の好みなので、見た目に近いのだけが正解ではありません。DaVinci ResolveでD-LogMのLUT適用時にキー出力を下げて調整すればもう少し落ち着いた画になりそうだし、現時点では一概にHLG撮影した方が優れているとは言えません。
ただ色々と撮った感じではHLGで撮影してRec.709に変換したほうが、色味もダイナミックレンジも含め好みな画が撮れそうな気がしています。
感想・まとめ
今回は届いたばかりの『DJI Osmo Action5 Pro』のファーストインプレッションを書いてみました。
まだまだ使い込んでいないので何とも言えませんが、カメラとしての使い勝手は間違いなく向上していると思います。
ディスプレイの大型化やOLED化による視認性の向上やDJIMic2との連携強化、バッテリーの容量アップによる連続撮影時間の向上など、本来のアクションカムとしての性能は間違いなく上がっていると感じます。
ただ私のような堅牢なVlogカムとしてアクションカメラを使用する人にはあまりAction4からの進化点は感じづらいかもしれません。
あと1つ「5Pro」というネーミングですが、どの辺りがProなのかはわりませんが日本市場では間違いなく「ごぷろ」「ゴープロ!」って呼ばれ....ないか。