遂にLumixユーザー待望のS1シリーズの最新機『S1RⅡ』がリーク情報通り、2025年2月25日に発表されました(祝)。
S1Rから実に6年ぶりのLumix最新フラッグシップカメラの発表を見てLumix S1からのユーザーである私が受けた印象と、色々と思うところはあるけれど結局は購入しようと決めた話を書いてみます。
待望のS1シリーズ最新機はどう進化したのか
2023年の後半から噂が出ていたS1Rの後継機ですが、当初はLeica SL3の兄弟機となり6000万画素のセンサーと搭載している!?などと噂になっていました。
ところが今年に入りどうもLeica SL3とは違うセンサーを搭載したカメラになるとリークが出て、発表前のリーク情報を見て私自身も「そういうコンセプトで来たか」と驚きました。
本機の詳しい説明は公式HPとリチャードさんの動画を見て頂いた方が、説明下手な私の記事より分かり易いと思うので参考にどうぞ。
『Lumix S1RⅡ』の特徴を一言でいうと「静止画も動画もハイクオリティで撮影できるハイブリットカメラ」だと思います。
- 4430万画素のセンサーで精細な撮影が可能。また1億7700画素のハイレゾショットも撮影できLumix史上最高画質の静止画性能
- Lumix念願の8Kが撮影可能に。4K120Pもほぼノンクロップで撮影でき、現時点で動画性能もLumix史上最高性能と言って過言ではない
- 連射性能は電子で40コマ/秒、メカシャッターで10コマ/秒と、こちらもフラッグシップの名に恥じない性能
- 進化した像面位相差によるAFとAiによる自動認識(人物・動物・車・バイク・自動車・列車・飛行機)
- 手ぶれ補正は5軸8段分の高性能なB.I.Sを搭載し、クロップレスな電子手ブレ補正も搭載
- これだけの性能を詰め込んだ本機の重量はバッテリー・SDカード含めて795gと驚きの小型軽量ボディ
と進化ポイントを箇条書きにすると、買わない理由を見つけるのが難しい位に高性能なミラーレスカメラに仕上がっています。
なのですが、私は『S1RⅡ』を見て何かモヤモヤしてしまい、購入しようか今回は見送ろうかここ数日悩んでいました。
S1RⅡを見て色々と思うところ
以下、現S1+S5Ⅱユーザー(静止画メイン)が個人的に『S1RⅡ』に思うところを書いてみます。
S1では無くS5ベースで進化している
『S1RⅡ』を見てまず初めに思ったのは「これってS5Rじゃないの?」でした。
S5Ⅱと並べて比較してみると兄弟機の様に似ているのがよくわかります。
開発チームの方達の裏話でも
「S5シリーズのサイズに収まる」ことを前提として開発するなら、「それはS5シリーズの後継機になるのでは」
「初代S1」をベースにした小型化ではなく、S5をベースにした、S1グレードに相応しい機能と信頼性を凝縮した
※Lumix Magazine 引用
というお話がでているので、開発チームの中でもどの方向でS1Rを進化させるか悩んだ末にこのようなコンセプトでS1RⅡ作ったのだと思います。
S5Ⅱベースといっても各部はユーザーからのヒアリングを経てブラッシュアップされており、グリップもS1RⅡ専用に再設計されていたりダイアルの赤リングも2重になり差別化され、アイカップはS1系のアイコンである丸型になっています。
でも、長らくS1を使い続けて次はS1Rの後継機をと思い続けてきた身としては、できれば駆体も専用設計で作って貰えれば良かったなぁと感じてしまったの事実です。
1から金型を起こして設計し直すのはコストの面を考えても大変だし、小型化された事自体は喜ばしい事なんですけね。
しかし、S5シリーズとS1シリーズではカメラとしての作り込みや堅牢性が全然違います。
この記事も両機種を触りながら書いていますが、やはりS1は手にもってシャッターを切ると「良いカメラだな(重いけど)」と思います。
S5ベースなのは良いですが、手に持った時に感じる作りの良さというか感触はS1系ベースであって欲しいです。まぁ『S1RⅡ』を実際に手に持つと杞憂に終わる心配なのかもしれませんが。
センサーのゴミ取り機構がセンサーシフトのまま
ここはずっと気になったいたポイントだったのですが、やはりS1RⅡもセンサー除塵はセンサーシフト式のままでしたね、残念。
当ブログのS1関連の記事でも何度か書きましたが、S1はSSWFという超音波式のセンサー除塵方式を使っています。
もともとSSWF(スーパーソニックウェーブフィルター)はオリンパスが開発した技術でM4/3機のLumixはほぼ装備していた機構です。
ですがS1より後のLumixのカメラではなぜか機能の劣るセンサーシフト式に変更になっています、まぁ大人の事情があるのでしょうが。
それでもLumix S1シリーズの後継機には「SSWF」ならずとも超音波式のセンサー除塵が搭載されるだろうと考えていたのですが、残念ながらセンサーシフト方式でした。
超音波式とセンサーシフトではどの程度効果に違いがあるのかははっきりといえませんが、仮にもフラッグシップカメラがセンサーブルブルさせるのは何か嫌です。
あとSSWFだと電源ON/OFF時に自動で除塵してくれるのも凄く楽なんですよね、センサーシフトはユーザーがメニューから実行しないと掃除してくれないし、掃除が終わったら電源を入れ直さないと駄目なのも手間です。
まぁ今回は電源OFF時にシャッター幕が降りてセンサーを保護してくれるようなので、いくらかはゴミが付きにくくなっているとは思いますがセンサーにゴミが付くのはレンズ交換時だけでは無いので少し心配。
それにしても頑なにセンサー除塵に超音波方式を採用しないのは何故なんだろ?メーカーの見解をはっきり聞かせて欲しいところではありますね。
EVFが576万ドット・倍率0.78でS1と同じまま
ここもS1シリーズの後継機に期待していたポイントなのですが、できればEVFをより高性能なものにして欲しかったかな。
現状のS1に採用されている576万ドット0.78倍のEVFでも見え方に問題はなく素晴らしいファインダーなのは認めますが、6年越しのフラッグシップとしてはできればソニーαシリーズに採用されている944万ドット・倍率0.9倍のEVFを搭載して欲しかったです。
現実はドット数が増えれば消費電力も増えるし、倍率の大きなファインダーはそれだけ大きさも有するのでバランスと取っての判断だとは思います。
シャッター機構がS5ベース
私のS1のお気に入りポイントの1つはシャッターフィーリングです。
フィルムカメラまで合わせると様々なカメラを長年所持してきましたが、S1のシャッターフィーリングはその中でも1.2を争うほど気持ちのよいシャッターフィーリングだと感じています。
S1の大きな駆体があってこそのフィーリングであり、搭載できるシャッター機構なのはわかるのですが、今回はS5ベースというのが気になるのですよね。
何故なら私、S5シリーズのシャッターフィーリングが好きではないからです。
S1・S1Rから40万回耐久を行ってきましたが、S1RIIの小型化にあたり、S1のシャッター機構をそのまま使用することができませんでした。そこで、S5で開発されたシャッター機構をベースに、S1RIIの性能を満たすシャッター機構を新たに開発しています。
※Lumix Magazine 引用
開発記事を読むと樹脂部を金属化したり、振動衝撃を吸収するような構造に新たに開発されているので、ここはS5シリーズと全く同じではなくフラッグシップたるシャッターフィーリングになっていると期待したいです。
S5+S1+S1R=S1RⅡ
まぁ他にも色々と細かい部分で思うところはあるんですが、よくよく考えると今回発表された『S1RⅡ』というカメラってS1Ⅱでもあるんですよね。
S1はもともと動画も静止画も取れるハイブリッド型のカメラで、S1Rは高画素を活かしたスチル特化のカメラでした。
そこで小型のボディにAFも位相差を積んで、世間の評判も上々のS5ⅡをベースとしてS1のハイブリッド型とS1Rのスチル性能を足して昇華させたのが、この度世に出た『S1RⅡ』なのかなぁと考えるようになりました。
そう考えると腑に落ちたというか、モヤモヤしていた気持ちが消えて「あ、そうかS1RⅡでなくてS1Ⅱでもあるのか」と現時点では至っています。
まぁ色々と書きましたが開発チームの記事を読んでいても細部まで色々と拘ってほんとに苦労されて作られたカメラだというのもよく分かるし、実際手に持って使ってみないと分からないので購入してみる事にしました。
感想・まとめ
今回は『S1RⅡ』の正式発表をみて現S1・S5Ⅱユーザーである私が感じた事と、結果的に購入してみようと思った話を書いてみました。
CineDの動画冒頭で確実に出るとされていた『S1HⅡ』はもしかしたらS1系のボディをベースに開発したものになるのかも知れません。
しかし最近家族の動画はAction5とPocket3で十分だなと感じている私には多分オーバースペックな機種になると思うので、購入するなら『S1RⅡ』かなと考えたのも1つの理由です。多分お値段も凄い事になりそうだし。。。。
それとLumixの事なので購入後も長らくファームウェアのバージョンアップで楽しませてくれると思うので、悩まず早めに購入して6年振りのS1系フラッグシップカメラを楽しみたいと思います。
予約開始は3/3 10:00~で予想価格は475,000円前後との事です。CP+やXの反応を見ても気になっている方が多そうなので欲しい方はご予約お忘れなく~。
追記 予約完了しました
予約開始日の3/3にPanasonic Storeで予約しました。
何故公式オンラインショップであるパナソニックストアで購入することにしたかというと理由は2つ。
ます1つ目はパナソニックは2020年から「指定価格制度」を導入している為にどこで購入しても価格が同じ(実際には保証やポイントで差はあります)という事。
そして2つ目はパナソニックストアで購入するとでき『Panasonic Store Plus LUMIX特別保証サービス』に加入るからです。
『Panasonic Store Plus LUMIX特別保証サービス』はサービス提供期間中は、自然故障に加えて物損・水濡れ・水害・火災・落雷が原因で商品が故障した場合でも修理費用が何度でも無料(修理費用は購入代金が上限)となる保証です。
いままで延長保証って加入しても余り使ったことがないのですが、5年で33,300円なので1年では6,660円、この金額で物損まで保証してくれて気兼ねなくカメラを使えるのなら有りかもと思い加入することに。
1点注意事項として『Panasonic Store Plus LUMIX特別保証サービス』は後から入ることはできず、パナソニックストアプラスで購入した場合のみ加入することが出来ます。
パナソニックストアから出荷予定日連絡
パナソニックからのお知らせによると『S1RⅡ』は予想を大幅に上回る予約が入っているようです。
LUMIXユーザーとしては嬉しい事ですがそもそも生産台数って何の位なんだろ?
私は公式オンラインショップにて予約開始当日に予約したのですが、先日出荷予定日の連絡が来ていました。
あと2週間足らず、ワクワクしながら待とうと思います。
購入して届いたら、とりあえずこのレンズで色々と試してみようかと考えています
※2025/3/30 無事に発売日に届きました。これからガンガン使っていきたいと思います。